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大塚製薬創製 「JINARC」(ジンアーク)欧州初となるADPKD治療薬の販売承認を取得

2015年05月27日 PM09:00
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東京

(ビジネスワイヤ) — 大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫、以下「大塚製薬」)は、「トルバプタン」(製品名:海外「ジンアーク(JINARC®)」、日本「サムスカ®」)が常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)の成人患者さんの治療薬として欧州で初めて欧州委員会(EC)から販売承認を取得しましたのでお知らせします。
「トルバプタン」は、慢性腎疾患ステージ1からステージ3で病態の進行が速いADPKDの患者さんが適応となります。なお、「トルバプタン」による治療は、ADPKDの専門で「トルバプタン」のリスクと定期的な検査の必要性を十分に理解した医師のもとで行なわれなければなりません。

多発性のう胞腎の専門家であるグローニンゲン大学医療センター(オランダ)のロン・T・ガンズブール教授は「現在まで、この病気に特異的な治療法は存在しませんでした。『トルバプタン』は、ADPKDに対して医学的に大変重要な治療の突破口となります。我々医療従事者は、トルバプタンを用いることにより初めて病気の進行を抑え、腎機能を保持できるようになり、患者さんの生活の質や長期のアウトカムを改善できる可能性もあります」と述べています。

PKDインターナショナル代表のテス・ハリス氏は「進行性で遺伝性というADPKDの性質は、患者さんやそのご家族にとって身体的・精神的負担となっています。この度の承認は、欧州に住んでいる多くの患者さんや介護をする方々にとって大きな前進を意味しており、ADPKDに関係する人々にとって歓迎すべき出来事です」と述べています。

大塚製薬代表取締役社長  樋口達夫は「欧州で初めてADPKD治療薬『ジンアーク』を患者さんにお届けすることができるようになったことは、私たちにとってこの上ない歓びです。この度の承認は、本剤の発見と臨床開発に関わった研究者、医師そして患者さんのご協力と努力の賜物と心より感謝申し上げます」と述べています。

「トルバプタン」は、ADPKD治療薬として2014年3月に世界に先駆け日本で初めて承認され(日本では「サムスカ」)、2015年2月にカナダでも承認されました(カナダでは「ジンアーク」)。今回の欧州における承認を受け、大塚製薬は今後も欧州各国の当局と協力し、ADPKD患者さんが「ジンアーク」を使用できるように努力してまいります。

TEMPO 3:4試験について
TEMPO 3:4試験(Tolvaptan Efficacy and Safety in Management of Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease and its Outcomes)は、世界15カ国*の129施設で3年間にわたって実施された国際共同臨床試験で、ADPKDを対象として今日までに実施された中で最大の臨床試験です1。進行の早いADPKDの成人患者さん1,445名(18歳~50歳)を2007年1月から2009年1月にかけて登録し、「トルバプタン」またはプラセボを投与しました1
本試験において、「トルバプタン」は、プラセボと比較して腎臓の総容積の年間増加率を3年間にわたって有意に抑制しました(「トルバプタン」:2.80%、プラセボ:5.51%)(p <0.0001)。これらのデータでは、「トルバプタン」はプラセボと比較して腎臓の総容積の年間増加率を約半分(49%)に有意に抑制を示しました。3さらに、「トルバプタン」は、腎機能低下、腎臓痛、高血圧、アルブミン尿いずれかの発現・悪化をイベントとした主要副次複合評価項目において、合併症のリスクを有意に低下させることも示されました(ハザード比=0.87、95%信頼区間:0.78-0.97、p=0.0095)3。この結果は、主に腎機能の悪化(プラセボと比較して「トルバプタン」は61.4%減少)及び治療を要する腎臓痛(プラセボと比較して「トルバプタン」は35.8%減少)に対する効果に起因しています3
「トルバプタン」の作用機序に伴う副作用(口渇、多尿症、頻尿など)を除けば、「トルバプタン」でみられたほとんどの副作用はプラセボと同程度でしたが1、「トルバプタン」で肝障害のリスクが認められました。アラニントランスアミナーゼ(ALT)値の上昇(正常上限の3倍以上)は、「トルバプタン」で4.4%、プラセボで1.0%でした3。また、本試験で「トルバプタン」で2人(2/957、0.2%)及びその後のオープンラベル延長試験で1人に、ALT値の臨床的に重要な上昇(正常上限の3倍以上)と同時に総ビリルビン(TB)値の上昇(正常上限の2倍以上)が認められました3。この異常値は、「トルバプタン」を速やかに中断することで回復しましたが、投薬による重大な肝障害を発症させる可能性があることを示しています。このリスクを軽減する目的で、「トルバプタン」服用にあたっては、最初の18カ月間は毎月、その後は3カ月に1度血液検査をする必要があります3。「トルバプタン」は、ADPKD専門医の下で使用を開始し、治療に伴う肝障害などのリスクと定期検査の必要性とその要件を十分理解した上で使用してください3

*米国、日本、ドイツ、フランス、ポーランド、オーストラリア、イギリス、ベルギー、イタリア、オランダ、アルゼンチン、カナダ、ルーマニア、ロシア、デンマーク

ADPKDについて (詳しくは、ADPKD.JP:http://www.adpkd.jp/ をご覧ください)
ADPKDは遺伝性疾患の中でも比較的多くみられる腎疾患で、液体が詰まった複数ののう胞が腎臓で増殖・増大することに特徴付けられます1,6。両方の腎臓で増殖・増大したのう胞により、腎機能が徐々に低下して、54歳までに半数近くの患者さんが末期腎不全に至り、透析や腎移植などの腎代替療法が必要となります2,7。ADPKDは、成人の末期腎不全の4番目に多い原因で8、腎代替療法が必要な患者さんの約1割を占めています9

 

References

  1.   Torres VE, Harris PC et al. Tolvaptan in patients with autosomal dominant polycystic kidney disease. The New England Journal of Medicine. 2012;367 (25): 2407-2418
2. Takiar V, Caplan MJ. Polycystic kidney disease: pathogenesis and potential therapies. Biochimica et Biophysica Acta. 2011;1812(10):1337-43
3. JINARC® (tolvaptan) summary of product characteristics 2015
4. Neumann H, Jilg C et al. Epidemiology of autosomal-dominant polycystic kidney disease: an in-depth clinical study for south-western Germany. Nephrology Dialysis Transplantation. 2013;28:1472-1487
5. Patch C, Charlton J et al. Use of antihypertensive medications and mortality of patients with autosomal dominant polycystic kidney disease: a population-based study. American Journal of Kidney Disease. 2011;57(6):856-862
6. Patel V, Chowdhury R et al. Advances in the pathogenesis and treatment of polycystic kidney disease. Current Opinion in Nephrology and Hypertension. 2009;18:99-106
7. Alam A, Perrone RD. Management of ESRD in Patients With Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease. Advances in Chronic Kidney Disease. Vol 17, No 2. March 2010: pp 164-172.
8. Masoumi A, Reed-Gitomer B et al. Developments in the Management of Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease. Therapeutics and Clinical Risk Management. 2008;4(2):393–407
9. Thong KM, Ong ACM. The natural history of autosomal dominant polycystic kidney disease: 30-year experience from a single centre. QJM. 2013;2-8
 

会社概要

大塚製薬株式会社 (Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd.)

設立   1964年8月10日
資本金 200億円
代表者 代表取締役社長 樋口 達夫 (ひぐち たつお)
本社所在地 〒101-8535 東京都千代田区神田司町2丁目9番地
従 業 員 数 5,821名 (2014年12月31日現在)
事 業 内 容   医薬品・臨床検査・医療機器・食料品・化粧品の製造、製造販売、

販売、輸出並びに輸入

 

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businesswire.comでソースバージョンを見る:http://www.businesswire.com/news/home/20150527005735/ja/

CONTACT

この件に関するお問い合わせは、下記にお願いします。
大塚製薬株式会社 広報部
TEL:03-6361-7379(直) 
FAX:03-6717-1479
URL:http://www.otsuka.co.jp/

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