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テラヴェクティスがキュリー研究所から合成ヒト化ナノボディーライブラリーの独占使用権を確保し、専有的な免疫療法プラットフォームを強化

2015年04月15日 PM07:18
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パリ

(ビジネスワイヤ) — レンチウイルスベクターを使用した治療用ワクチンとT細胞療法の開発におけるパイオニア企業のテラヴェクティスは、フランス・パリのキュリー研究所が開発した合成ヒト化ラクダ由来ナノボディーライブラリーに対する独占的ライセンスを取得したと、本日発表しました。

THERAVECTYS secures exclusive access to a synthetic humanized nanobody library from Institut Curie a ...

THERAVECTYS secures exclusive access to a synthetic humanized nanobody library from Institut Curie and strengthens its proprietary immunotherapeutic platform (Photo: Business Wire).

テラヴェクティスは過去10年間にわたり、一貫してレンチウイルスベクターを取り扱うための社内の専門力を強化し、他の革新的で補完的な免疫療法との相乗効果の実証を追求してきました。こうした努力の結果、がんにおいて持続性のある寛解と、世界的に重要な感染性疾患において持続的な治療効果を示す証拠の獲得につながりました。

キュリー研究所の合成ナノボディーライブラリーを追加したことで、テラヴェクティスは免疫系を刺激・調節することのできる免疫療法プラットフォームとして最高レベルの包括性を実現することとなり、予防・治療用ワクチン(レンチウイルスベクターの直接投与を通じて)、キメラ型抗原受容体CAR)& T細胞受容体(TCR)ベースの細胞療法、抗チェックポイント阻害薬に加え、その他の戦略的資産を抱えるに至っています。

テラヴェクティスは契約に基づき、下記の点で本ライブラリーに対する世界規模での独占権を取得しました。

  • CAR & TCRベース療法を対象とする独自受容体の開発
  • チェックポイント阻害薬の創薬
  • 腫瘍抗原のスクリーニング

ライセンス契約のほか、テラヴェクティスとキュリー研究所は研究開発の長期提携関係を構築しました。本ライブラリーを最適化し、テラヴェクティスによる現行の免疫オンコロジープログラムの展開を加速化することが目的です。本ライブラリーが合成によるものであるという特性から、ナノボディーの同定を6カ月未満で実施することができ、親和性や安定性を含む生化学特性の改変も可能となります。

キュリー研究所およびフランス国立科学研究センター(CNRS)でリサーチディレクターを務めるフランク・ペレス氏は、次のように述べています。「当研究所のナノボディーライブラリーは免疫オンコロジーで比類のない潜在力を持っています。低分子量のナノボディーであるため、レンチウイルスベクターに挿入でき、従ってT細胞やNK細胞のCARとして発現可能です。」

キュリー研究所でINSERM第932ユニットのディレクターを務めるセバスチャン・アミゴレーナ氏は、次のように述べています。「私たちはテラヴェクティスと協力できることをうれしく思います。同社のレンチウイルスベクター・ワクチンで誘導した免疫反応の強度と長時間の持続性が、当研究所の抗チェックポイントナノボディーによる腫瘍脱保護効果と相まって、免疫オンコロジー分野を一変させ、免疫療法をベースにした現行のがん治療をさらに改善するものと、私は確信しています。」

テラヴェクティスについて

テラヴェクティスは完全統合型の創薬・臨床開発バイオテクノロジー企業で、パスツール研究所を前身としています。レンチウイルスベクターワクチンおよびCAR T細胞療法の開発におけるパイオニアです。

当社は、新規の治療薬でレンチウイルスベクターを活用するための次世代手法の最適化と産業化を成し遂げ、広範で充実した知的財産権を確立しており、加えてパスツール研究所およびキュリー研究所を含む機関から、基礎的知的財産権のライセンスを受けています。

当社は、感染性疾患を対象とするリード・レンチウイルスベクター・ワクチンで、HIVに対する安全性と免疫原性を検討する第I/II相ヒト概念実証試験を成功裏に完了させています。オンコロジー分野におけるテラヴェクティスのリード・レンチウイルスベクター・ワクチンは2015年に臨床試験へと進み、当社のCAR T細胞療法製品は前臨床の段階にあります。

テラヴェクティスでは、当社単独または提携社と協力して、オンコロジー/感染性疾患治療薬のパイプラインを前進させる計画で、当社の包括的能力、すなわちレンチウイルスベクター技術を専門とする創薬/臨床開発/製造能力を活用していきます。

当社は株式非公開で、フランスのビルジュイフを拠点としています。

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。

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CONTACT

THERAVECTYS
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press@theravectys.com

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