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動脈内治療は組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)より優れた転帰を脳卒中患者にもたらすことが独立研究で証明

2014年12月22日 PM05:37
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米カリフォルニア州アラメダ

(ビジネスワイヤ) — 脳卒中動脈内治療の市場リーダー企業ペナンブラは、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌の本日付オンライン版に掲載された独立研究で、当社の血栓除去技術を含む脳卒中動脈内治療が、現在の標準治療とされている組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)による内科的治療と比較して、有意に効果が優れていることが示されたと発表しました。脳卒中治療を検討する本ランダム化対照有効性比較試験の結果は、現在のところ治療選択肢がほとんどない世界各国の脳卒中患者1500万人に対し、標準治療法の見直しと機能的自立度の改善をもたらす可能性を持つものです。

動脈内治療は、血管内治療またはインターベンション治療とも呼ばれますが、血栓を取り除くために動脈内で行う処置を伴うものです。有効性比較試験のMR CLEAN(Multicenter Randomized Clinical trial of Endovascular treatment for Acute ischemic stroke in the Netherlands、オランダにおける急性虚血性脳卒中の血管内治療を対象とする多施設ランダム化臨床試験)で、動脈内治療はtPA単独による内科的治療と比較して、良好な機能的転帰の割合を71パーセント改善しました。動脈内治療を受けた患者の32.6%が臨床的に定義された良好な脳卒中転帰を達成したのに対して、内科的治療を受けた患者で達成した割合は19.1%でした。動脈内治療は、従来においてインターベンションが危険と考えられていた高齢者(80歳以上)集団を含め、すべての年齢(18歳以上)で有効性をもたらしました1。試験は患者組み入れを2010年に開始し、参加した医師らは先行世代の動脈内治療技術を活用しました。現在のところ利用可能な技術の場合、MR CLEANで設定されたベースラインと比べて改善を示し続けています。

マサチューセッツ総合病院インターベンショナル神経放射線・血管内神経外科の急性脳卒中インターベンション部長、ハーバード・メディカル・スクール助教で、MR CLEANの研究著者を務めたAlbert J. Yoo医師(M.D.)は、次のように述べています。「脳卒中は、成人における長期障害の原因として第1位を占めているにもかかわらず、世界で最も治療が不十分で破壊的な疾患の一角を占めています。動脈内治療があらゆる年齢の脳卒中患者に大きな利益をもたらすことが証明されたため、脳卒中患者の生活を劇的に改善する絶好の機会を得ると同時に、患者の機能的自立を回復させることで医療制度のコスト削減に役立つことができます。」

MR CLEAN試験では以下のことも示されました。

  • 動脈内治療は、tPAの効果がさらに低く、最も一般的で破壊的な形態の脳卒中であるLVO(大血管閉塞)に対して有効でした。
  • tPAは脳卒中の発症後3~4.5時間まで有効であったのに対し、動脈内治療は最大6時間後まで有効でした。
  • いずれの治療法も安全で、出血または死亡率に関して差はありませんでした。

神戸市立医療センター中央市民病院脳神経外科の坂井信幸部長(M.D.)は、次のように述べています。「MR CLEANが急性虚血性脳卒中に対する動脈内治療を支持する肯定的証拠を生み出したことに大いに期待しています。この分野では過去10年間、このように破壊的な疾患を治療する最善の方法を理解するために、たゆみない努力が重ねられてきました。先進的なイメージング技術と最新のインターベンション用ツールの発展により、今では閉塞を迅速・安全に取り除いて、脳への必要な血流を回復することができます。この新しい証拠は、急性虚血性脳卒中との闘いでまさに逆転を引き起こすものです。」

兵庫医科大学病院脳神経外科の診療部長である吉村紳一教授(M.D.)は、次のように述べています。「MR CLEAN試験の結果は、急性虚血性脳卒中患者の治療にキャリアをささげてきた私たちに大きな希望を与えるものです。血管内治療が重度の脳卒中患者の予後を有意に改善できることを科学的に証明しています。将来、急性虚血性脳卒中患者は全員、基本的な内科的治療に加えて、動脈内治療を受ける必要が出てくるでしょう。」

ペナンブラの創設者で最高経営責任者(CEO)兼取締役を務めるAdam Elsesserは、次のように述べています。「MR CLEAN試験の結果は、脳卒中との闘いで動脈内治療を支持する証拠を提供しており、標準治療法に変化をもたらす可能性を備えています。ペナンブラはMR CLEAN試験を支援してきたことを誇りに思います。これらの重要な結果は、世界各国の何百万人という脳卒中患者に対し、動脈内治療をさらに利用できるようにするための当社の活動を助けるものとなります。」

ペナンブラはMR CLEAN試験に制約のない助成金を提供しており、ペナンブラの装置がプロトコルで使用される装置の中に含まれています。助成金を提供する企業は、試験のデザインおよび実施に影響を与えていません。ペナンブラの最新の動脈内治療装置で、MR CLEANが実施された当時は利用できなかったのがACE™です。ACE™は次世代の血栓除去装置で、急性虚血性脳卒中の原因となっている血栓を捕えて除去するのに吸引のみを使用します。ペナンブラのACE装置を使用しての結果は、MR CLEAN試験で設定したベースラインと比べ、改善を示し続けています。

MR CLEAN試験について

MR CLEAN(Multicenter Randomized Clinical trial of Endovascular treatment for Acute ischemic stroke in the Netherlands、オランダにおける急性虚血性脳卒中の血管内治療を対象とする多施設ランダム化臨床試験)は前向きランダム化臨床試験として、動脈内治療を組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)使用の内科的治療と比較するものです。MR CLEAN試験では500人の患者を組み入れており、先行する他の試験とは異なり、大血管閉塞(LVO)をCT血管造影法(CTA)により確認しなければならないと定めました。LVOの確認がとれた後、tPAに適格な患者は全員がまずtPA治療を受け、次いで233人が動脈内治療群、267人が対照群に割付けられました。オランダの脳卒中センターはすべて試験に参加し、介入群と対照群のバランスは良好でした。動脈内治療装置は治療医の自由裁量に従い、ステントレトリーバー、直接吸引、併用療法のいずれかを使用しました。主要評価項目は90日目の盲検化による修正ランキン・スケール(mRS)測定値としました。修正ランキン・スケール(mRS)は、脳卒中の臨床試験で最も広く使用されている臨床転帰スコアで、2以下のmRSスコアが良好な脳卒中転帰の基準値と見なされています。

ペナンブラについて

ペナンブラ・インク(www.penumbrainc.com)は脳卒中、その他の血管疾患を持つ患者に役立つ臨床上有用な製品の供給に専心している独立医療機器会社です。ペナンブラの世界本社はカリフォルニア州アラメダにあり、世界各国で販売事業を展開しています。

1 Berkhemer OA, Fransen PSS, Beumer D, et al. A randomized trial of intra-arterial treatment for acute ischemic stroke. NEJM online publication. December 17, 2014.

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