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経口薬OTEZLA®(アプレミラスト)は活動性乾癬性関節炎患者で2年間にわたる持続的な臨床反応を示す

2014年11月24日 PM02:52
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米ニュージャージー州サミット

(ビジネスワイヤ) — セルジーン・コーポレーション(NASDAQ:CELG)は本日、2件の第III相PALACE臨床試験の非盲検段階について、OTEZLA®(アプレミラスト)の長期(104週間)にわたる有効性と安全性の分析結果が、ボストンで開催された2014年米国リウマチ学会(ACR)/リウマチ専門医協会(ARHP)年次会議で報告されたと発表しました。OTEZLAは当社の経口選択的ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害剤で、活動性乾癬性関節炎の成人患者の治療薬として、また中等度から重度の尋常性乾癬を患い、光線療法または全身療法の候補となる患者の治療薬として米食品医薬品局(FDA)の承認を取得しています。

PALACE 1では、1年間(52週間)にわたるOTEZLA 30 mg BID(1日2回)の治療を完了した患者の84パーセント(144/171人)が、2年間(104週間)にわたってOTEZLA服薬を継続しました。52週目に観察された有効性の測定項目の改善は、104週間の治療期間を通じて持続しました。OTEZLA 30 mg BIDの治療を受けた患者で104週目にACR20の改善を達成した割合は65.3パーセントでした。104週目にACR50とACR70の改善を達成した割合はそれぞれ34.0パーセントと19.6パーセントでした。

PALACE 4でも同様の結果が観察されました。この試験では、DMARDによる治療を受けたことがなく、1年間にわたるOTEZLA 30 mg BIDの単剤療法を完了した患者の84パーセント近く(168/201人)が、2年間にわたってOTEZLA服薬を継続しました。OTEZLA 30 mg BIDの単剤療法を受けた患者で104週目にACR20、ACR50、ACR70を達成した割合はそれぞれ61.4パーセント、40.7パーセント、19.2パーセントでした。

PALACE 1とPALACE 4のいずれでも、身体機能の改善を評価するHAQ-DIや、腫脹/圧痛関節数を含め、有効性の他の測定項目における変化も、OTEZLAによる治療を継続した52週目から104週目にかけて一般的に持続しました。PALACE 4では、乾癬性関節炎の2つの主要な症状である付着部炎(腱や靭帯が骨に入り込む部分の炎症)または指炎(指全体の炎症)を前から持つ患者において、OTEZLAによる治療は付着部炎または指炎の改善をもたらし、改善は治療104週目まで持続しました。

米ウィスコンシン州フランクリンのリウマチ・免疫センターのAlvin Wells所長(M.D.、Ph.D.)は、次のように述べています。「乾癬性関節炎は本質的に慢性であるため、この疾患への対処は多くの人々にとって継続的な闘いとなります。証拠に基づくデータは、患者の症状の継続的管理には種々の治療選択肢が必要とされる場合が多いことを示しています。当センターでは、それまでの治療が有効であったにもかかわらず高い疾患活動性を示す活動性乾癬性関節炎患者を見かけます。進行中の非盲検試験から得られたこれらの新データは、アプレミラストがこれらの患者で治療目標を達成するのにいかに役立ち得るかを理解する一助となるものです。」

PALACE 1とPALACE 4で0週目から52週目までに報告された有害事象(AE)と同様に、52週目から104週目までに報告されたAEの大半は、重症度が軽度または中等度でした。両試験で、52週目にOTEZLA 30 mg BIDの投与を受けていた患者の5パーセント以上が報告したAEは下痢、悪心、頭痛、上気道感染(URTI)でしたが、これらAEの52週目から104週目にかけての発生率は0週目から52週目の期間と比較して低下したか同等でした。104週目における下痢、悪心、頭痛、URTIの発生率はPALACE 1とPALACE 4のそれぞれで、下痢(1.8パーセント、2.0パーセント)、悪心(0.6パーセント、2.0パーセント)、頭痛(4.7パーセント、1.0パーセント)、URTI(4.7パーセント、4.5パーセント)となりました。重篤AEはそれぞれ患者の4.7パーセントと5.0パーセントで発生しました。また両試験でAEが原因で治療を中止した割合は、0週目から52週目までの期間と比較して52週目から104週目に低下しました。

PALACEプログラムについて

PALACE 1/2/3/4は多施設二重盲検プラセボ対照平行群間比較ピボタル第III相試験で、2つの積極的治療群を含めました。PALACE 1/2/3では、約1500人の患者をOTEZLA 20 mg BID、30 mg BID、または外見上同一のプラセボに1:1:1の比率で無作為割付けして16週間投与しました。16週目には、プラセボを投与された患者の一部を、OTEZLA投与群のいずれかに無作為割付けし、残りの患者はプラセボ投与を24週目まで継続しました。患者は24週目以降、長期の非盲検積極治療を開始しました。PALACE 1/2/3試験には、過去に腫瘍壊死因子(TNF)阻害剤による治療が失敗した一部の患者を含め、過去に経口型の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)および/または生物製剤による治療を受けた活動性乾癬性関節炎患者など、広範囲の患者を含めました。

PALACE 4では、DMARD未治療の患者500人以上をOTEZLA 20 mg BID、30 mg BID、または外見上同一のプラセボに1:1:1の比率で無作為割付けしました。24週間投与し、その後は最大52週間の積極治療段階に続き、長期安全性試験段階で患者全員がOTEZLAによる治療を受けます。

PALACE 1/2/3/4試験の主要評価項目は、米国リウマチ学会による16週目での20%改善基準(ACR20、変法)としました。副次的評価項目には乾癬性関節炎の兆候・症状のその他の測定値、身体機能、患者報告アウトカムを含めました。

PALACEプログラムは全体的に、薬事申請を目的とした乾癬性関節炎のプログラムとして、これまでで最大規模のものです。

OTEZLAについて

OTEZLAはサイクリックアデノシン1リン酸(cAMP)特異的ホスホジエステラーゼ4(PDE4)に対する経口低分子阻害剤です。PDE4の阻害は、炎症メディエーターの産生を間接的に調節すると考えられるcAMPの細胞内濃度を上昇させます。OTEZLAが乾癬または乾癬性関節炎の患者に対し治療作用を発揮する具体的な機序の詳細は、明らかになっていません。

OTEZLAは2014年3月21日に、活動性乾癬性関節炎の成人患者の治療薬として、また2014年9月23日に中等度から重度の尋常性乾癬を患い、光線療法または全身療法の候補となる患者の治療薬としてFDAの承認を取得しました。乾癬性関節炎と尋常性乾癬を組み合わせた市販承認申請(MAA)を欧州で、2013年第4四半期に保健当局に提出しました。

重要な安全性情報

禁忌

アプレミラストまたは同製剤のいずれかの賦形剤に対する過敏症の既往歴がある患者において、Otezla®(アプレミラスト)は禁忌です。

警告・注意

うつ病:うつ病もしくは自殺念慮/行動または両者の既往歴を持つ患者、またはOtezla投与期間中にそれらの症状が発現した患者の場合、治療のリスクとベネフィットを慎重に比較検討しなければなりません。患者、ケア提供者、家族に対してはうつ病や自殺念慮、その他の気分変化の発症・出現または悪化に注意する必要があると助言し、それらの変化が現れた場合は医療提供者に連絡を取らなければなりません。

乾癬:Otezlaによる治療は、うつ病の有害反応の増加が伴います。臨床試験でうつ病を報告した患者の割合は、Otezlaを投与した患者が1.3%(12/920人)、プラセボを投与した患者が0.4%(2/506人)で、うつ病が原因で治療を中止した患者の割合は、Otezla投与患者が0.1%(1/1308人)、プラセボ投与患者では皆無(0/506人)でした。重篤と報告されたうつ病の割合は、Otezla投与患者が0.1%(1/1308人)、プラセボ投与患者では皆無(0/506人)でした。自殺行動が観察された割合は、Otezla投与患者が0.1%(1/1308人)、プラセボ投与患者では0.2%(1/506人)でした。Otezla投与患者1人が自殺未遂を起こし、プラセボ投与患者1人が自殺しました。

乾癬性関節炎:臨床試験でうつ病または抑うつ気分を報告した患者の割合は、Otezlaを投与した患者が1.0%(10/998人)、プラセボを投与した患者が0.8%(4/495人)で、うつ病または抑うつ気分が原因で治療を中止した患者の割合は、Otezla投与患者が0.3%(4/1441人)、プラセボ投与患者では皆無(0/495人)でした。重篤と報告されたうつ病の割合は、Otezla投与患者が0.2%(3/1441人)、プラセボ投与患者では皆無(0/495人)でした。自殺念慮と自殺行動が観察された割合は、Otezla投与患者が0.2%(3/1441人)、プラセボ投与患者では皆無(0/495人)でした。自殺した人数は、プラセボ投与患者では2人、Otezla投与患者では皆無でした。

体重減少:体重を定期的にモニターし、原因不明または臨床的に有意な体重減少は評価し、Otezlaの投与中止を検討しなければなりません。

乾癬:5~10%の体重減少がOtezla投与患者の12%(96/784人)とプラセボ投与患者の5%(19/382人)で発生しています。10%以上の体重減少が発生したのは、Otezla投与患者が2%(16/784)、プラセボ投与患者が1%(3/382人)でした。

乾癬性関節炎:5~10%の体重減少がOtezla投与患者の10%とプラセボ投与患者の3.3%で報告されています。体重を定期的にモニターし、原因不明または臨床的に有意な体重減少は評価し、Otezlaの投与中止を検討しなければなりません。

薬剤相互作用:Otezlaを強力なCYP450酵素誘導物質リファンピンと併用した場合、アプレミラストへの曝露量は減少し、Otezlaの効果が減じる可能性があります。OtezlaとCYP450酵素誘導物質(例:リファンピン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトイン)の併用は推奨されません。

有害反応

乾癬:患者の5%以上で報告された有害反応(Otezla%、プラセボ%)は、下痢(17、6)、悪心(17、7)、上気道感染(9、6)、緊張型頭痛(8、4)、頭痛(6、4)でした。

乾癬性関節炎:Otezla投与患者の少なくとも2%以上で報告され、(最初の5日間の漸増期間後)16週間にわたり、プラセボ投与患者と比較して少なくとも1%以上高い頻度で発生が観察された有害反応(Otezla%、プラセボ%)は、下痢(7.7、1.6)、悪心(8.9、3.1)、頭痛(5.9、2.2)、上気道感染(3.9、1.8)、嘔吐(3.2、0.4)、鼻咽頭炎(2.6、1.6)、上腹部痛(2.0、0.2)でした。

特定集団での使用

妊婦および授乳婦:OTEZLAの胎児危険度分類はCで、妊婦での試験は実施されていません。妊娠中の使用は、胎児への潜在的なリスクに対する潜在的なベネフィットが正当化される場合に限ります。アプレミラストまたはその代謝産物が母乳に移行するか否かは不明です。授乳期の女性にOtezlaを投与する場合は注意が必要です。

腎機能障害:重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランスが30 mL/min未満)を持つ患者では、Otezlaの投与量を減らす必要があります。詳細については、全処方情報のセクション2「用法・用量」をご覧ください。

全処方情報についてはこちらをクリックしてください。

乾癬性関節炎について

乾癬性関節炎は疼痛性の慢性炎症性疾患で、関節の疼痛、硬直、膨張、圧痛、特定の靭帯・腱の炎症、身体機能の低下を特徴とします。世界各国で推定3800万人近くが乾癬性関節炎を患っています。乾癬性関節炎は日常の活動に影響を及ぼすことがあり、勤労不能度を高めると報告されています。乾癬性関節炎の一般的な症状・兆候には、関節の疼痛、硬直、膨張が含まれます。乾癬性関節炎の詳細についてはwww.discoverpsa.comをご覧ください。炎症性疾患におけるPDE4の役割の詳細についてはwww.discoverpde4.comをご覧ください。

セルジーンについて

米ニュージャージー州サミットに本社を置くセルジーン・コーポレーションは国際的な総合バイオ製薬企業で、主として遺伝子とタンパク質を調節することでがんと炎症性疾患の革新的な治療薬の創薬・開発・商業化に努めています。詳細情報についてはwww.celgene.comをご覧ください。ツイッター(@Celgene)でセルジーンをフォローしてください。ピンタレスト(@Celgene Corporation)でセルジーンをフォローしてください。ツイッター(@Celgene)、ピンタレストリンクトインでセルジーンをフォローしてください。

将来見通しに関する記述

本プレスリリースには、将来見通しに関する記述が含まれています。一般的にこれらは過去の事実に関する記述ではありません。将来見通しに関する記述は、「予想する」、「見込む」、「考える」、「意図する」、「見積もる」、「計画する」、「するだろう」、「見通し」といった用語で特定できます。将来見通しに関する記述は経営陣の現在の計画、見積もり、想定、予測に基づいており、発表時点での見解です。法で義務付けられた場合を除き、新たな情報や将来の出来事が発生した場合でも、当社は将来見通しに関する記述を更新する義務を負うものではありません。将来見通しに関する記述は固有のリスクと不確実性を伴います。これらのほとんどは予想が難しく、通常は当社の管理範囲を超えたものです。実際の結果や成果は、多くの要因の影響により、将来見通しに関する記述で示唆されたものと大きく異なる可能性があります。これらの要因の大部分については、フォーム10-Kによる当社年次報告書や、証券取引委員会への提出書類で詳しく議論されています。

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