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東芝のミックスドシグナルIC製品戦略

2014年08月28日 PM07:07
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東京

(ビジネスワイヤ) — 東芝は、ミックスドシグナルIC製品事業において、車載、通信、モータ制御の3分野へ注力し製品の開発を進めています。当社の特徴は、アナログ事業で培ってきた技術力(開発、コスト、品質、供給力)とお客様の利便性を考慮した提案力です。2014年はそれぞれの分野における製品力とラインアップ強化に向けて、他事業とのコラボ領域を拡大し、強い社内技術(画像認識、モータ制御技術等)を活用し、統合ソリューション能力を高めていき、社内カンパニーやグループ会社と連携し新市場開拓を推進していきます。

(1)車載分野(画像認識、車載アナログ)

車載半導体を取り巻く環境は大きく変わりつつあり、ハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)が急速に普及しています。またより安全で快適な車社会を目指し、先進運転支援システム(Advanced Driver Assistance System:ADAS)の重要性がより高まっており、従来のボディー制御や走行安全向けのLSIに加え、当社はHEV/EV、及びADAS向けの製品開発を強化しています。

■画像認識(ViscontiTMシリーズ)

ADAS市場は、2016年のEuro NCAP拡大を境に、市場が急激に拡大する見込みです。Euro NCAP対応には、複数の認識ソフトウェアの同時実行と、高精度な歩行者・車両認識が必須で、LSIへの要求性能が高くなります。ViscontiTMシリーズは高速処理を行う独自アルゴリズムの画像認識技術のIPを搭載し他社をリードしています。また、開発ツールの提供と技術サポートを強化します。2014年より市場投入したVisconti2は消費電力当たりの画像処理性能は世界トップクラスです。更に売上拡大に向け、製品ラインアップを拡充し、2020年にはシェア30%以上を目指します。将来はViscontiTMシリーズを中心としたセンシングモジュール(CMOSセンサ、ApP PlusTM一体型モジュール)の開発も行なっていきます。

■車載アナログ

売上拡大に向け、民生・産業用とも技術資産を共有しASSP製品のライナップを2020年までに製品数を2倍に拡充していきます。欧州でのASIC開発設計を強化し、日系に加え欧州でもシェア獲得を目指します。

(2)通信(近接・近距離無線の送受信IC)

スマートフォーン、タブレットの普及に伴う低消費電力センサーネットワーク、M2M機器、ウェアラブル端末での市場伸長が見込まれています。当社の近接・近距離無線技術は、携帯電話とのBluetooth®接続品質、プロトコル異常系処理、低消費電力、高感度受信特性、耐タンパ特性などの優れた特徴がベースにあります。様々な通信方式に対応した製品を保有しており、ハードウェア、モジュール、アクセサリをソリューションで提供していきます。また、開発ツール提供と技術サポートにより機器の開発期間短縮を実現します。

■近接無線(NFC、TransferJetTM)

NFC(FeliCa)で国内シェア1位(70%)を確立した強みである、秘匿性高いセキュリティー技術、通信品質・性能を武器にGlobal展開を加速しシェア拡大を目指します。

■近距離無線(Bluetooth®

高い通信品質により車載Bluetooth®では高いシェアを獲得しています。更に世界最小低消費電力(6.1mA)Bluetooth® Low EnergyのICを開発しました。今後は超低消費電力(3mA)の製品も開発し、M2Mやヘルスケア分野でのシェア拡大を目指します。

■920MHz無線モジュール(USBドングル)

920MHz無線モジュールと東芝ライテックのホームゲートウェイはセットで、スマートメータとHEMSコントローラ(ホームゲートウェイ)間の通信に用いられる国際通信規格「Wi-SUN Profile for ECHONET Lite」にHEMSコントローラとして初めて認証されました。スマートメータとHEMS間で積算消費電力などのデータ通信が可能となります。

(3)モータ制御(パワーマネージメント、モータドライバ、民生・産業用マイコン)

近年、高機能化、高速化とともに高耐圧、大電流駆動や、ワイヤレス通信機能なども同時に要求されるアプリケーションが増加しています。当社は強いモータ制御技術(InPAC、ベクトルエンジン、正弦波等)をいち早く製品化し、マイコンとアナログ、ディスクリート製品から市場の要求に適した製品を組合せ、適切かつ迅速に提案することで、開発期間の短縮やトータルコスト削減に貢献するソリューション提案を行ないます。例としてワイヤレス給電向けの電源制御IC、一眼レフカメラ向けのレンズ制御モータIC、冷蔵庫向けのスマート家電用IC、健康機器向けアナログ機能混載マイコンなどがあります。

■パワーマネージメント:ワイヤレス給電

スマホ中心からタブレット、ウェアラブル機器、車載、コードレスツール、キッチン機器等へ広がり、今後拡大するマーケットです。当社は、最先端アナログプロセス(0.13μm)を採用した独自プロセスで、熱特性の優位性(高効率低消費電力)を維持し、今後は新規格(PMA、A4WP)の製品の早期市場投入と、15Wクラスの新製品を投入し、2016年シェア20%を目指します。

■モータドライバ

3分野(家電、軸流、産業)に特化し、汎用ラインアップ製品を2016年までに現在の1.5倍に拡充することにより、売上拡大を目指します。家電分野は高シェアを獲得している国内に加え、海外モータメーカへディスクリートとの協業によりSiP製品を拡販し、新規正弦波技術(InPAC)搭載の新製品やSiP 600V製品を展開していきます。軸流分野ではCD0.13μmプロセスの優位性を活かし、サーバ、冷蔵庫、小型ファン向けに参入します。単相ドライバでは疑似正弦波電流駆動技術を活用し拡販します。また3相ドライバでもシェアNo.1を目指していきます。産業分野ではアナログ最先端のBiCD0.13μm+80Vプロセスにて高付加価値、低コストのユニポーラモータ用モータドライバを開発しシェア拡大を目指します。

■民生・産業用マイコン

マイコンは家電用インバータ、産業用インバータ、ロボット、ヘルスケア等が牽引し市場が成長する見込みです。当社はベクトル制御用プロセッサ(VE)によってシステムの性能向上と低消費電力化、先進制御技術や支援ツール群を軸とした提案力を強化していきます。また、ApP LiteTMとロードマップを統一化し、成長市場へのカバレージを拡大していきます。

■電力・エネルギー

スマートメータを中心に社内カンパニー、グループ会社と連携し市場トレンドを先取り、差異化の商品開発と拡販を行います。また日本・北米向けPVマイクロインバータ市場にも参入していきます。

* Viscontiは東芝の登録商標です。
* Bluetoothは、Bluetooth SIG, Inc.の登録商標であり、東芝はライセンスに基づき使用しています。
* TransferJetは、一般社団法人TransferJetコンソーシアムがライセンスしている商標です。
* Wi-SUNはWi-SUN Allianceの登録商標または商標です。
* ECHONET Liteはエコーネットコンソーシアムの商標です。
* ApP Plus、ApP Liteは東芝の商標です。

CONTACT

【お問い合わせ先】
株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社 企画部 広報・IR担当
玄地 恵/山路 航太
Tel:
03-3457-3576
E-mail: semicon-NR-mailbox@ml.toshiba.co.jp

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