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対がんCEOラウンドテーブルが、がん患者の利益になる新たなデータ共有・解析プラットフォームのプロジェクト・データ・スフィア・イニシアチブを創設

2014年04月09日 AM05:00
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ノースカロライナ州ケーリー

(ビジネスワイヤ) — 対がんCEOラウンドテーブルのライフサイエンスコンソーシアム(LSC)による独立非営利イニシアチブであるプロジェクト・データ・スフィアLLC(PDS)は本日、世界中のがん患者およびその家族の生活を改善するための研究を前進させるべく、新たなデータ共有プラットフォーム(www.ProjectDataSphere.org)を立ち上げたと発表しました。対がんCEOラウンドテーブルは2001年に、大胆で創意に富んだソリューションをがん治療にもたらすことを使命に創設されました。

対がんCEOラウンドテーブルの会長で、サノフィの最高経営責任者(CEO)を務めるクリストファー・A・ヴィーバッハーは、次のように述べています。「毎年、世界では820万人以上もの命ががんで失われています。この状況を変えるには、パラダイムシフトが必要です。プロジェクト・データ・スフィア・イニシアチブは、広範なデータアクセスという手法により、がん研究を加速させるべく、さらなる道筋の形成に貢献していきます。」

このプラットフォームは、学術・産業界が実施する第3相がん臨床試験の歴史的対照群における患者レベルのデータを研究コミュニティーが広く共有・集積・解析するための場を提供するものとして、特別に創設されたものです。

スローン・ケタリングがんセンターで泌尿生殖器オンコロジーサービス担当主任を務めるHoward Scher氏(MD)は、次のように述べています。「研究コミュニティーは、プロジェクト・データ・スフィアのプラットフォームにより、膨大な量のがん臨床試験データに埋もれていて、これまで認識されていなかった重要情報に光を当てることができます。対照群データを共有することで、疾患進行や評価項目についての理解が向上し、患者さまによる貢献を一回の試験にとどめずに最大限活用し、他の人々の利益に役立てることが可能になります。」

対がんCEOラウンドテーブルの会員で、セルジーンの会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるロバート・J・ヒューギンは、次のように述べています。「プロジェクト・データ・スフィア・イニシアチブのようなイニシアチブを通じたデータ共有は、臨床試験の実施スピードを速め、試験デザインの効率を改善するとともに、あらゆるがんタイプに適用できるデータ規格の開発に貢献できる力を秘めています。」

初期データセットの提供が、アストラゼネカ、バイエル、セルジーン、ジョンソン・エンド・ジョンソンの子会社ヤンセン・リサーチ&ディベロップメント、メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター、ファイザー、サノフィUSによって行われました。PDSは現在、これらの組織に加え、腫瘍臨床試験アライアンス(国立がん研究所が資金を提供)、アムジェン、クインタイルズを含む諸組織と協力して、さらなるがんデータセットの提供に取り組んでいるところです。

研究者がこうしたデータの潜在力を存分に発揮できるようにするため、PDSはCEOラウンドテーブルの会員組織でデータ/ヘルス解析大手のSASインスティテュート(SAS)と組んで、最先端の解析ツールをプロジェクト・データ・スフィア環境内で登録ユーザーが利用できるようにしました。

プロジェクト・データ・スフィア・イニシアチブは、臨床試験におけるデータ共有で障害になっていた以前の問題に対処するとともに、法律とプライバシーの一流専門家に加え、臨床医、営利団体、患者代表と協力して、責任をもってデータ共有するための最適なフレームワークを構築しました。

セージ・バイオネットワークスのスティーブン・フレンド理事長(MD、PhD)は、次のように述べています。「このプラットフォームの真価は、絶えずその量を増し続けるデータと、がん患者のためのソリューション追求に傾注する多層的グローバルコミュニティーの弛まぬ関与に由来するものです。プロジェクト・データ・スフィア・イニシアチブがこれらのデータを活用するための1つの方法は、焦点化した一連の研究努力を続けることです。こうした研究努力では、当コミュニティー内の多彩な専門能力を活用して、諸課題に挑むための革新的ソリューションを開発できるようにします。」

これらの計画的努力で皮切りとなるのが前立腺がんを対象とした取り組みで、前立腺がん基金、セージ・バイオネットワークス、The Dream Project、ノースカロライナ大学の学術専門家、患者レベルの匿名化データを提供した上記企業との協力で進められています。

ビデオ、その他のリソースについては、www.ProjectDataSphere.orgをご覧ください。

対がんCEOラウンドテーブルについて

対がんCEOラウンドテーブルは2001年、ジョージ・H・W・ブッシュ前大統領が経営幹部らに「自分の企業ファミリー内でリスクを覚悟に、何かがん対策で大胆なことをやってみないか」と持ちかけ、創設されたものです。CEOらはこれに応え、「CEO対がんゴールドスタンダード(CEO Cancer Gold Standard™)」を作り、その広い採用を奨励しました。CEO対がんゴールドスタンダードは、諸組織に職場におけるがん対策として、健康効果と職場文化の評価と、健康およびウェルネスの5大分野での広範かつ具体的な行動を呼び掛けるものです。ライフサイエンスコンソーシアム(LSC)(www.ceo-lsc.org)は、オンコロジーを手掛ける一流製薬・バイオテクノロジー企業を結集させ、研究開発活動の変革を実現する手段として、対がんCEOラウンドテーブルが創設しました。本コンソーシアムの目的は、がん治療薬の創薬・開発に携わる企業すべてにとって、単独の企業だけでは解決できない共通課題を協力して解決することで、より効果的な腫瘍治療薬をより迅速に届けることにあります。LSCが既に達成している成果は、「研究試験契約の標準条項(Standard Terms of Agreement for Research Trial、START)」という条項を国立がん研究所と協力して作ったことです。これらの「共通言語」としての契約書雛形は、臨床研究試験の開始に先立つ契約交渉の時間を短縮することが狙いです。詳細情報についてはwww.CEORoundtableOnCancer.orgをご覧ください。

SASについて

SASビジネスアナリティクス向けソフトウエア/サービスのリーダー企業で、ビジネスインテリジェンス市場の独立ベンダーとして最大の規模を誇ります。SASは革新的ソリューションを通じ、7万以上のサイトで顧客が意思決定の内容とスピードを改善することにより、業績を向上させ、価値を提供できるよう支援しています。1976 年以来、「The Power to Know®(知る力)」を世界各地の顧客に提供し続けています。

セージ・バイオネットワークスについて

セージ・バイオネットワークス(http://sagebase.org/)は2009年に創立された非営利の生体医学研究組織で、科学的追究・発見活動でコミュニティーベースの手法を実現することにより、個別化治療におけるイノベーションの促進を目的に掲げています。セージ・バイオネットワークスはこの目的追求の一環として、他組織と協力して、生体医学の情報コモンズの整備に取り組んでいます。この情報コモンズは、(1)オープンコンピュートスペース(シナプス:www.synapse.org)によってサポートされ、(2)オープンな研究提携と画期的なDREAMプロジェクトを支え、(3)市民と患者が研究者と協力するためと、市民と患者が自分のデータをセージのBRIDGEプラットフォーム(http://sagebase.org/bridge/)で共有するためのツールを提供することで、自分たちに最も切実な調査研究を促進するためのものです。セージ・バイオネットワークスはワシントン州シアトルにあるフレッド・ハッチンソンがん研究所の構内に所在し、慈善寄付金、競争的補助金、営利組織との提携によって支援されています。

プロジェクト・データ・スフィアLLC について

プロジェクト・データ・スフィアLLC(PDS)は、対がんCEOラウンドテーブルのライフサイエンスコンソーシアム(LSC)による独立非営利イニシアチブで、「プロジェクト・データ・スフィア」プラットフォーム(www.ProjectDataSphere.org)を運営しています。本プラットフォームは、第3相がん臨床試験の歴史的対照群における患者レベルのデータを研究コミュニティーが広く共有・集積・解析するための場を提供するもので、今後の研究を前進させることにより、世界中のがん患者とその家族の生活を改善することが目的です。

本イニシアチブは、がん臨床試験に登録されるすべての患者に貢献します。

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