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経口薬OTEZLA®(アプレミラスト)が中等度から重度の成人尋常性乾癬患者で皮膚、爪、頭皮の臨床的に意義のある持続的な改善を実証

2014年03月29日 AM03:43
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米ニュージャージー州サミット

(ビジネスワイヤ) — セルジーン・コーポレーション(NASDAQ:CELG)は本日、米コロラド州デンバーで開催中の第72回米国皮膚科学会(AAD)年次大会で、セルジーンの経口選択的ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害剤OTEZLA®(アプレミラスト)に関する新しい研究結果を発表しました。これらの結果は、中等度から重度の尋常性乾癬患者を対象とした第3相試験ESTEEM 1/2 から得られたものです。

ESTEEM 1/2で患者は、最初の16週間にわたってOTEZLA 30 mg 1日2回(BID)またはプラセボの投与を受け、続いて32週目までの維持相では、16週間のプラセボ投与を受けた患者をOTEZLAに切り替えました。最初にOTEZLA 30 mg BIDに無作為割付けされ、32週目の時点でPASI 75(乾癬の面積・重症度指数)を達成していた患者は、OTEZLA 30 mg BIDまたはプラセボのいずれかに再び無作為割付けしました。

ESTEEM 1では、52週間にわたりOTEZLA 30 mg BIDの治療を受け、32週目にPASI-75スコアを達成した患者(n=77)において、32週目から52週目の間に、81~88パーセントの安定した平均PASI改善率が示されました。これらのデータは、16週目から32週目までの間に観察されたPASI-75の平均改善率と一致するものです。

同じ患者群で、OTEZLA 30 mg BIDの投与により、尋常性乾癬の治療困難部位で継続的な改善がもたらされました。ベースラインで爪乾癬を患っていた患者(n=46)のうち、大半は爪の症状が意義ある改善を示しました。52週目で爪乾癬重症度指数(NAPSI)はベースラインから平均で60.2パーセント低減しました。ベースラインで中等度以上と診断された頭皮乾癬を持つ患者(n=49)のうち、大半は頭皮乾癬が継続的に意義ある改善を示し、72.9パーセントは52週目で頭皮の症状が「消失」または「ほぼ消失」まで改善しました(ScPGAが0ないし1)。

ESTEEM 2で、16週目におけるPASI-75改善(主要評価項目)を達成した患者の割合は、OTEZLA 30 mg BIDの投与を受けた患者の方がプラセボの投与を受けた患者より有意に高いものでした(28.8パーセント対5.8パーセント、p<0.0001)。重要な副次的評価項目としての医師による静的総合評価(sPGA)スコア の「消失」ないし「ほぼ消失」についても、16週目に統計的有意性が示されました(p<0.0001)。

ESTEEM 2では、頭皮、爪、手掌、足底という治療困難な乾癬部位に対するOTEZLAの有益な効果も実証されました。16週間にわたる治療の後、OTEZLA 30 mg BIDの投与は、プラセボと比較して有意に高い奏功率を示しました。高い奏功率を示したのは、頭皮(ScPGA 0-1: 40.9パーセント対17.2パーセント、p<0.0001)、爪(NAPSI-50: 44.6パーセント対18.7パーセント、p<0.0001)、手掌・足底(掌蹠の医師による総合評価(PPPGA) 0-1: 65.4パーセント対31.3パーセント、名目p=0.0315)の乾癬です。

米テキサス州ダラスのモダン・リサーチ・アソシエイツに在籍するジェニファー・キャザー医師(MD)は、次のように述べています。「爪、頭皮、掌蹠の乾癬は治療が非常に難しく、この慢性疾患と闘っている人々を衰弱させる場合があります。ESTEEMプログラムの52週間を分析した結果は、治療困難な部位を含め、尋常性乾癬のOTEZLA治療が複数の有効性評価項目で示した初期反応が、持続することを示しています。長期的に一貫性ある安全性・忍容性プロファイルが既に観察されており、これらの結果はこうしたプロファイルとともに、励みになるものです。」

ESTEEM 1から得られた長期(52週間)の安全性・忍容性データに関する別の分析で、16週目の結果と比較して、OTEZLAによる治療を受けた患者で新規または予想外の有害事象は確認されませんでした。プラセボ対照相と長期(52週間)OTEZLA投与相で最も多く報告された有害事象は、下痢、上気道感染、悪心、鼻咽頭炎、緊張型頭痛、頭痛でした。52週目までのOTEZLA 30 mg BID投与群で、下痢と悪心が原因で治療を中止した割合は、それぞれ2パーセント未満でした。いずれの群でも52週間にわたり、下痢と悪心の重篤有害事象は1件も報告されませんでした。最初の16週間における重篤有害事象の発生率はプラセボとOTEZLAで程度に違いがなく、52週間のOTEZLA投与相を通じて変化しませんでした。52週間のOTEZLA投与相を通じ、検査値の臨床的に意義のある変化は確認されませんでした。

ESTEEM 2で、OTEZLAによる治療を受けた患者で新規または予想外の有害事象は確認されませんでした。

ESTEEM 1/2のプール解析で、主要有害心イベント、全身性日和見感染症を含む重篤感染症、悪性腫瘍に関する曝露調整罹患率(患者100人・年当たり)はプラセボ群とOTEZLA治療群で同等でした。

OTEZLAはいずれの国でも乾癬患者の治療は適応となっていません。

OTEZLAは2014年3月21日に、活動性乾癬性関節炎の成人患者の治療薬として米食品医薬品局(FDA)の承認を取得しました。PALACE 1/2/3試験の総合データに基づき、乾癬性関節炎を対象とした新薬承認申請(NDS)を2013年第2四半期にカナダの保健当局に提出しました。乾癬を対象とした新薬承認申請(NDA)を米国で、乾癬を対象としたNDSをカナダで、乾癬性関節炎と乾癬を組み合わせた市販承認申請(MAA)を欧州で、いずれも2013年第4四半期に各保健当局に提出しました。

ESTEEM 1/2について

ESTEEM 1/2は2件の大規模ピボタル第3相無作為化プラセボ対照試験で、スクリーニングの12カ月以上前から中等度ないし重度の尋常性乾癬と診断され、光線療法と全身療法の両方か一方の候補にもなっている患者において、OTEZLAを評価するものです。約1250人の患者を2:1の割合でOTEZLA 30 mg BIDまたはプラセボに無作為割り付けし、5日間の漸増期間の後、まず16週間投与し、続いて16~32週目の維持相ではプラセボ群の患者を32週目までOTEZLA 30 mg BIDに切り替え、32週目から52週目は、最初のOTEZLA無作為化によるPASI-75改善に基づき、奏功者に無作為化退薬相を設けます。

OTEZLAについて

OTEZLAはサイクリックアデノシン1リン酸(cAMP)特異的ホスホジエステラーゼ4(PDE4)に対する経口低分子阻害剤です。PDE4の阻害は細胞内cAMP濃度を上昇させます。

適応症および成人乾癬性関節炎患者向けの重要な安全性情報

適応症

OTEZLA®(アプレミラスト)は成人活動性乾癬性関節炎患者の治療が適応となります。

重要な安全性情報

禁忌

アプレミラストまたは同製剤のいずれかの賦形剤に対する過敏症の既往歴がある患者において、OTEZLAは禁忌です。

警告・注意

うつ病:OTEZLAによる治療は、うつ病の有害反応の増加が伴います。臨床試験でうつ病または抑うつ気分を報告した患者の割合は、OTEZLAを投与した患者が1.0%(10/998人)、プラセボを投与した患者が0.8%(4/495人)で、うつ病または抑うつ気分が原因で治療を中止した患者の割合は、OTEZLA投与患者が0.3%(4/1441人)、プラセボ投与患者では皆無(0/495人)でした。重篤と報告されたうつ病の割合は、OTEZLA投与患者が0.2%(3/1441人)、プラセボ投与患者では皆無(0/495人)でした。自殺念慮と自殺行動が観察された割合は、OTEZLA投与患者が0.2%(3/1441人)、プラセボ投与患者では皆無(0/495人)でした。自殺した人数は、プラセボ投与患者では2人、OTEZLA 投与患者では皆無でした。

うつ病もしくは自殺念慮/行動または両者の既往歴を持つ患者、またはOTEZLA投与期間中にそれらの症状が発現した患者の場合、治療のリスクとベネフィットを慎重に比較検討しなければなりません。患者、ケア提供者、家族に対してはうつ病や自殺念慮、その他の気分変化の発症・出現または悪化に注意する必要があると助言し、それらの変化が現れた場合は医療提供者に連絡を取らなければなりません。

体重減少:5~10%の体重減少がOTEZLA投与患者の10%とプラセボ投与患者の3.3%で報告されています。体重を定期的にモニターし、原因不明または臨床的に有意な体重減少は評価し、OTEZLAの投与中止を検討しなければなりません。

薬剤相互作用:OTEZLAを強力なCYP450酵素誘導物質リファンピンと併用した場合、アプレミラストへの曝露量は減少し、OTEZLAの効果が減じる可能性があります。OTEZLA とCYP450酵素誘導物質(例:リファンピン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、フェニトイン)の併用は推奨されません。

有害反応

OTEZLA投与患者の少なくとも2%以上で報告され、(最初の5日間の漸増期間後)16週間にわたり、プラセボ投与患者と比較して少なくとも1%以上高い頻度で発生が観察された有害反応(OTEZLA%、プラセボ%)は、下痢(7.7、1.6)、悪心(8.9、3.1)、頭痛(5.9、2.2)、上気道感染(3.9、1.8)、嘔吐(3.2、0.4)、鼻咽頭炎(2.6、1.6)、上腹部痛(2.0、0.2)でした。

特定集団での使用

妊婦および授乳婦: OTEZLAの胎児危険度分類はCで、妊婦での試験は実施されていません。妊娠中の使用は、胎児への潜在的なリスクに対する潜在的なベネフィットが正当化される場合に限ります。アプレミラストまたはその代謝産物が母乳に移行するか否かは不明です。授乳期の女性にOTEZLAを投与する場合は注意が必要です。

腎機能障害:重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランスが30 mL/min未満)を持つ患者では、OTEZLAの投与量を減らす必要があります。詳細については、 全処方情報のセクション2「用法・用量」をご覧ください。

全処方情報についてはこちらをクリックしてください。

乾癬について

乾癬は免疫介在性の非伝染性慢性炎症性皮膚疾患で、原因は不明です。乾癬は慢性再発性疾患で、小さな局所的皮疹から全身にわたる病変まで重症度は多様です。尋常性乾癬が乾癬の最も一般的な病型です。乾癬患者の約80パーセントは尋常性乾癬を患っていますが、その外観は隆起した紅斑を銀白色の鱗屑が覆うというものです。これらの皮疹(プラーク)は多くの場合、肘、膝、腰部、頭皮に形成されます。乾癬は男性と女性とでほぼ同じ割合で発症します。乾癬は白色人種で最も多く、他の人種集団ではより一般的でないと考えられています。世界的には、北欧とその他の欧州北部で乾癬が最も多く見られます。世界中で推定1億2500万人が乾癬を患っています。炎症性疾患におけるPDE4の役割に関する詳細については、www.discoverpde4.comをご覧ください。

セルジーンについて

米ニュージャージー州サミットに本社を置くセルジーン・コーポレーションは国際的な総合バイオ製薬企業で、主として遺伝子とタンパク質を調節することでがんと炎症性疾患の革新的な治療薬の創薬・開発・商業化に努めています。詳細情報についてはwww.celgene.comをご覧ください。

将来見通しに関する記述

本プレスリリースには、将来見通しに関する記述が含まれています。一般的にこれらは過去の事実に関する記述ではありません。将来見通しに関する記述は、「予想する」、「見込む」、「考える」、「意図する」、「見積もる」、「計画する」、「するだろう」、「見通し」といった用語で特定できます。将来見通しに関する記述は経営陣の現在の計画、見積もり、想定、予測に基づいており、発表時点での見解です。法で義務付けられた場合を除き、新たな情報や将来の出来事が発生した場合でも、当社は将来見通しに関する記述を更新する義務を負うものではありません。将来見通しに関する記述は固有のリスクと不確実性を伴います。これらのほとんどは予想が難しく、通常は当社の管理範囲を超えたものです。実際の結果や成果は、多くの要因の影響により、将来見通しに関する記述で示唆されたものと大きく異なる可能性があります。これらの要因の大部分については、フォーム10-Kによる当社年次報告書や、証券取引委員会への提出書類で詳しく議論されています。

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