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テルモBCTが米国防総省との研究開発活動で最大2990万ドルの費用分担契約を受注

2013年10月24日 AM11:25
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米コロラド州レイクウッド

(ビジネスワイヤ) — テルモBCTは米国防総省(DoD)より、ミラソル(Mirasol)システムを発展させ、展開中の部隊における緊急輸血で使用される献血全血を処理できるよう、最大2990万ドルの費用分担契約を受注したと発表しました。

重要事実

  • テルモBCTは米陸軍医学研究司令部と協働し、米食品医薬品局(FDA)の承認を取得できる全血用病原体低減装置の開発に当たっています。
  • DoDは契約の条件に従い、全血用ミラソル・システムのFDA承認申請書提出に必要な作業を完了するため、この先3年間(2013会計年度~2016会計年度)で346万ドルを供与します。
  • DoDはFDAに対する市販前承認申請に向け必要に応じ、病原体低減全血の安全性と有効性に関する追加的な研究や臨床試験につき、費用を平等に分担するオプションを持ちます。
    • これらのオプションに従って、DoDはこの先4年間で最大1130万ドルを供与することになります。
    • テルモBCTは同期間で最大1510万ドルの費用を分担することになります。
    • 費用分担はプロジェクト費用のうち、スポンサーが負担しない部分が対象です。
  • 新しい費用分担契約の締結は、2007年に DoD と開始したミラソル・システム開発の取り組みを拡大するものです。
  • ミラソル・システムは血液を天然の非毒性化合物リボフラビン(ビタミンB2)と紫外線の併用により処理することで、西ナイルウイルスやHIVなど疾患の原因となる広範なウイルス、細菌、寄生生物の病原性を低減します。

関係者の主な発言

Raymond Goodrich(PhD)、テルモBCT、科学・臨床業務担当バイスプレジデント

「当社は、米陸軍と提携し、全血用ミラソル・システムの開発の前進に取り組むことができ、うれしく思います。本システムは、戦地における我が国の兵士に医療支援を提供するための能力向上に役立つよう開発された重要なリソースです。当社がこの提携により目指しているのは、兵士に対し輸血医療で可能な限り最良の選択肢を提供すること、またイノベーション・品質・サービスを通じて生活を向上させるというテルモBCTの使命を促進することです。」

「全血用ミラソル・システムは、現在ではそれが不可能または現実的でない環境にて、安全な血液製品確保の可能性を提供します。本システムの使用により、血液を世界的規模で人々に提供可能とする方法が、変化する可能性があります。」

Charles DiTusa少佐、プロダクトマネジャー、米国陸軍医療資材開発班(USAMMDA)

「治療効果を維持しつつ軍の血液製品の安全性を強化することは、負傷した軍人の戦場での治療に不可欠なことで、国防医療研究開発プログラムの最優先事項の1つです。テルモBCTは本契約に従い、細菌・ウイルス・寄生虫・白血球と関連した輸血リスクの低減を目的とした病原体低減装置である全血用ミラソル・システムのFDA承認取得に向け、非常に重要な研究をこれから実施します。」

主なリソース

注: ミラソル・システムは米国における販売承認をFDAから取得していません。

USAMMDAについて

USAMMDAは即応能力を強化し、DoDに対する最高品質の医療的ケアを確保するとともに、戦場における負傷者の生存率を最大化するための新しい治療薬、ワクチン、医療支援機器を開発しています。

テルモBCTについて

血液成分・治療用アフェレシス・細胞技術の世界的リーダーであるテルモBCTは、アフェレシス採取技術、マニュアル式および自動式の全血処理、病原菌低減技術に加え、治療用アフェレシスおよび治療用細胞処理の一流技術を独自に併せ持つ唯一の企業です。当社は血液が今日果たしている役割以上のものを患者に提供できる潜在力を持っていると確信します。こうした信念が当社のイノベーション努力を促し、お客さまとの提携活動を強化しています。

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