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アキュセラ社、エミクススタト塩酸塩の臨床第2b/3相試験 被験者登録数50%到達

2013年08月28日 AM08:25
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SEATTLE

失明疾患の撲滅を目指し、革新的な新薬の開発に専念している眼科領域に特化したバイオ製薬企業アキュセラ社は、本日、地図状萎縮を伴うドライ型加齢黄斑変性患者を対象にしたエミクススタト塩酸塩の臨床第2b/3相試験(SEATTLE試験)の被験者登録数が、全体の50%に達したことを発表しました。SEATTLE試験(The Safety and Efficacy Assessment Treatment Trials of Emixustat Hydrochloride study)は、地図状萎縮を伴うドライ型加齢黄班変性患者を対象とし、エミクススタト塩酸塩の有効性と安全性をプラセボと比較する、無作為化二重盲検用量範囲探索試験で、今年初めに開始されました(ClinicalTrials.gov identifier: NCT01802866)。本試験は米国を中心とする56施設で実施され、合計約440名の被験者を登録する予定です。エミクススタト塩酸塩は、ドライ型加齢黄斑変性患者の地図状萎縮の病変の進行を遅らせる効果が期待されています。

加齢黄斑変性は、先進国で患者の失明原因の第1位を占めており、その大半はドライ型といわれています。現在まだ地図状萎縮を伴うドライ型加齢黄斑変性の治療薬として承認を受け上市されている薬剤はありません。

アキュセラ社の代表取締役会長・社長兼CEOである窪田良医学博士は、「エミクススタト塩酸塩の臨床第2b/3相試験被験者登録数が予定より早く50%に到達したことは喜ばしいことであり、本日の発表は当社とエミクススタト塩酸塩プログラムにとって大きな朗報です。」と述べています。

当社の自社開発品であるエミクススタト塩酸塩は、経口による投与が可能な、視覚サイクルに選択的に作用する化合物であり、地図状萎縮を伴うドライ型加齢黄班変性などの網膜疾患の革新的な治療法として期待されています。

ドライ型加齢黄斑変性について

加齢黄斑変性の患者数は全世界で約1億2000万人、米国で約1000万人と推定されています1。加齢黄斑変性は失明疾患の主要原因であり、ドライ型加齢黄斑変性は、加齢黄斑変性の中で最も多く見られ、全体の約90%を占めています。地図状萎縮はドライ型加齢黄斑変性の悪化に伴い発症し、中心視力が時間の経過とともに少しずつ失われていきます。

アキュセラ社について

アキュセラ社(www.acucela.jp) は、世界中で数千万人の患者が苦しんでいる失明疾患の新しい治療薬の開発を行っている臨床開発ステージのバイオ製薬企業です。アキュセラ社は大塚製薬と共同で、加齢黄班変性治療薬エミクススタト塩酸塩、ドライアイ治療薬レバミピド点眼液、及び緑内障治療薬OPA-6566の3つの新薬候補化合物の臨床開発を進めています。当社のコア技術である視覚サイクルモジュレーション(Visual Cycle Modulation, VCM)をターゲットとするエミクススタト塩酸塩は、現在地図状萎縮を伴うドライ型加齢黄班変性の治療薬候補として臨床試験を実施中です。また、当社のVCM化合物は、糖尿病性網膜症/糖尿病性黄斑浮腫、スターガート病、未熟児網膜症等、その他の網膜疾患に対しても治療効果が期待されています。ドライアイ治療薬レバミピド点眼液は、現在米国で臨床試験を実施中で、日本では「ムコスタ®点眼液UD2%」として2012年1月から販売されています。OPA-6566は、アデノシンA2a受容体アゴニストという、従来の緑内障治療薬にはない新しい作用メカニズムを持つ化合物で、現在大塚製薬との共同開発契約に基づき、開放隅角緑内障または高眼圧症患者の眼圧低下を対象に点眼剤として開発中です。

(1) 2012 Comprehensive Report on The Global Retinal Pharmaceuticals & Biologics Market, Market Scope.

CONTACT

この件に関するお問い合わせは、下記にお願いします。
Acucela Inc.
フランチェスカ T. ノーラン
コーポレートコミュニケーションディレクター
電話:
+1-206-805-8308
メールアドレス: francesca.nolan@acucela.com

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