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KCIのABThera™システムは従来法より有効と最近の後ろ向き研究で報告

2013年03月07日 PM04:55
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サンアントニオ

(ビジネスワイヤ) — キネティック・コンセプツは本日、腹部開放創陰圧療法システムABThera(ABThera OA NPT)により、従来のBarker式真空パック法(BVPT)と比較して最終的な筋膜正中閉鎖率が有意に高くなることが、最近の後ろ向き研究で示されたと発表しました。研究結果はJournal of the American College of Surgeons誌に掲載されたものです1。論文の著者らによれば、閉鎖成功による患者の治療成績改善と経費節減は、陰圧システムの追加的コストを埋め合わせるものでした。

スコット&ホワイト病院外科バイスチェアマンで、論文主執筆者のRichard C. Frazee医師(MD、FACS)は、次のように述べています。「この研究に対して私が持っていた先入観は、2つの手法の間で転帰に差はないはず、というものでした。しかし研究はABThera OA NPTが明確な優位性を持つことを示したため、私たちは一貫して同システムを腹部開放創の患者に対して使用し、成功を収めています。」

腹部の複雑な症状の管理で腹部を開放しておくことは、一般的な処置となっています。長時間にわたる腹部開放は体液損失、感染、腹部領域の喪失、 臓器不全、死亡をもたらす場合があります。重症疾患の治療に腹部開放を必要とする患者の管理において、潜在的に有害な腹水の除去と一次筋膜閉鎖の達成は重要な目標であることが臨床研究で示されています2。採用する一時的閉腹(TAC)の方法が、患者転帰にとって重要な役割を果たすと考えられます。

本研究では、2010年から2011年にかけてABTheraを使用して一時的閉腹を受けた腹部開放創の患者37人と、2009年から2010年にかけて腹部開放創の管理にBVPTを使用した患者37人の比較が行われました。研究では患者の人口統計的情報、体格指数(BMI)、術前血中アルブミン値、腹部開放創管理の適応症、手術回数、連続閉鎖法の使用、閉鎖の成否を分析しました。ABThera OA NPTの先行的費用はBVPTと比較して高かったものの、ABTheraOA NPTは長期罹患率の低減とその後の腹壁ヘルニア修復により、大幅に経費を削減できる可能性を著者らは示唆しました。

BVPTを使用した患者群の22人(59パーセント)に対し、ABThera OA NPT群では33人(89パーセント)の患者が最終的な筋膜正中閉鎖を達成しました(p< 0.05)。著者らは2つの手法間における閉鎖率の差に基づき、11件の腹壁ヘルニアを未然に防ぐことができる可能性によって17万6000ドルの経費が削減され得ると推定しました。

KCIの最高医学責任者(CMO)であるロン・シルバーマン(MD)は、次のように述べています。「KCIは医療業務の変革と患者の生活向上に専心しています。腹部開放創は複雑で、生命を脅かす場合が多いため、腹部開放創患者の管理に当たる医師にとって、この重要な研究の臨床成績と医療経済的影響は非常に助けとなるはずです。」

腹部開放創陰圧療法システムABTheraが適応となるのは、一次閉鎖が不可能で腹腔への反復進入が必要とされる場合における腹壁開口部の一時的ブリッジングです。本システムは内臓が露出している腹部開放創への使用を目的としています。同開放創には腹部コンパートメント症候群(ACS)が含まれますが、本症候群に限定されません。

詳細情報を入手し、論文をダウンロードするには、www.abthera.comにアクセスしてください。

KCIについて

キネティック・コンセプツは世界一流の医療技術企業として、創傷ケアおよび治療サポートシステムの市場を対象とする革新的な先端療法および製品の発見・開発・製造・販売を専門に専心しています。米テキサス州サンアントニオに本社を置くKCIは、30年以上にわたって創傷治療の科学を劇的に発展させてきました。KCIの成功は、世界中の患者の転帰を顕著に改善するとともに、治療の総コストを大幅に削減するための技術革新と情熱に深く根ざしたその歴史にまでさかのぼることができます。KCIの専有的な陰圧技術は、医療提供者が多様なタイプの創傷を処置する方法に革命をもたらしました。KCIとその製品の詳細情報については、www.KCI1.comをご覧ください。

1Frazee RC, Abernathy SW, Jupiter DC, et al. Are Commercial Negative Pressure Systems Worth the Cost in Open Abdomen Management? J Am Coll Surg 2013:1-4 (in press).

2Goussos N, Kim BD, Jenkins DH, et al. Factors affecting primary fascial closure of the open abdomen in the nontrauma patient. Surgery 2012 October 1;152(4):777-84.

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