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大腸がん、「遠い親戚レベル」でも遺伝の可能性

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2021年09月30日 PM02:00

遠い親族の大腸がんは同がんの発症リスク増加と関連

大腸がんの中には遺伝性のものがあるため、一般に、若年性大腸がんの診断を受けた親やきょうだいがいる人では、注意が必要とされる。しかし、注意すべきは、そのような第一度近親者の罹患歴だけではないらしい。おじやおば、祖父母、孫、甥や姪などの第二度近親者、さらにはいとこや曽祖父母、曾孫などの第三度近親者に若年性大腸がんを発症した人がいる場合でも、同がんの発症リスクは大幅に高まることが、新たな研究で明らかになった。米ニューヨーク州立大学バッファロー校健康衛生学部のHeather Ochs-Balcom氏らによるこの研究結果は、「Cancer Epidemiology」8月号に掲載された。


画像提供HealthDay

家族歴は大腸がんのリスク因子と考えられている。しかし、50歳になる前に発症する「若年性大腸がん」の家族歴がどの程度、大腸がんの発症リスクに寄与するのか、また、第一度近親者以外の親族の家族歴もリスク増加に関連するのかについては、明らかになっていない。

そこでOchs-Balcom氏らは、Utah Population Databaseのデータを用いて、1,500件を超える若年性大腸がん症例のレビューを実施。若年性大腸がんを発症した第一度近親者、第二度近親者、または第三度近親者を持つ人での大腸がんの発症リスクを推定した。

その結果、若年性大腸がんの診断を受けた親族を持つ人では、同がんの発症リスクが、その親族が第一度近親者である場合には6倍、第二度近親者である場合には3.1倍、第三度近親者である場合には1.56倍、それぞれ上昇することが明らかになった。また、若年性大腸がんの診断を受けた親族を持つ人が、年齢に関わりなく大腸がんを発症するリスクは、その親族が第一度近親者である場合には2.6倍、第二度近親者である場合には1.96倍、第三度近親者である場合には1.3倍、それぞれ上昇することも判明した。

こうした結果を受けて研究チームは、若年性大腸がんを発症した親族がいる人は、その親族との血縁関係の近さに関わりなく、早期から大腸がんスクリーニングを受けることが重要である可能性を示唆するものとの考えを示している。

Ochs-Balcom氏は、「この研究結果は、50歳になる前に大腸がんを発症した遠い親族を持つ人の大腸がん発症リスクに関する、新たな知見となるものだ」と話す。また、「ここ数十年で若年性大腸がんの発生率が上昇していることを考えると、この研究結果は重要だ」との見方を示している。(HealthDay News 2021年9月15日)

▼外部リンク
Early-onset colorectal cancer risk extends to second- and third-degree relatives

HealthDay
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