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膠原病に伴う肺疾患に関する患者意識調査、間質性肺疾患の認知度58%-ベーリンガー

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2021年09月22日 AM11:30

約7割の患者がCOVID-19流行下で呼吸器疾患に高い関心

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は9月21日、膠原病患者200人を対象に、膠原病に伴う肺疾患に関する意識調査を実施した結果を発表した。調査目的は、膠原病患者における間質性肺疾患や肺線維症などの膠原病の合併症に対する意識の把握。調査期間は2021年8月26日~9月1日、インターネットによる調査が行われた。


画像はリリースより

「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が感染拡大してから、呼吸器疾患(肺の病気)への関心は高まりましたか」という設問に対し、「とても高まった」32.5%、「やや高まった」38.5%であり、約7割の患者が呼吸器疾患に高い関心をもっていることがわかった。また、知っている呼吸器疾患を患者が選択する設問では、肺炎、喘息、肺がん等は9割程度が知っていると回答した一方、間質性肺疾患は58%、肺線維症は35%と低い結果であった。

さらに、間質性肺疾患や肺線維症を知っていると回答した患者に対し、膠原病に伴う間質性肺疾患および肺線維症のどんな病態を知っているかを尋ねた設問では、「肺の間質に炎症が起こり、肺の間質(肺胞という袋の壁)が固くなって(線維化)、呼吸がしづらくなる病気」72%であった一方、「慢性の痰を伴わない乾いた咳が出る」33.6%、「病気が進行し呼吸機能が低下した患者さんには、在宅酸素療法などの薬以外の治療を行う必要がある」は27%と低い結果であった。これらの結果から、膠原病患者においては、その合併症の病態を知っていたとしても、重症化などの深刻な予後のリスクまで認識できていない可能性があることが明らかになった。

病気や治療の情報が十分に得られている、31%

膠原病の合併症に対する情報入手に関する設問において、65%が高い関心を持っていると回答し、71%が深く理解したいと考えていると回答していた。一方、膠原病の合併症に関する情報が十分に得られていると答えた患者は31%に留まった。また、病気や治療の情報入手先について、最多は「医師」(51.5%)、続いて、「病院・クリニックのウェブサイト」(41%)、「医師や病院からもらう患者向け病気に関する資料」(40%)、「一般のニュースサイト」(35%)という結果であった。

適切な診断に結びつかないケースも

膠原病は、自己免疫異常により血管や結合組織に炎症がおこる病気のグループの総称で、、全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、多発性筋炎/皮膚筋炎、シェーグレン症候群、混合性結合組織病などがある。膠原病の代表的な疾患である関節リウマチは60~100万人の患者が罹患していると推定されている。しかしながら、膠原病であることに気づかず、適切な診断に結びつかないケースも報告されている。

間質性肺疾患は、肺の間質に起こるさまざまな病気の総称で、200を超えるさまざまな病気が含まれる。代表的なものは、「原因不明の間質性肺炎(特発性間質性肺炎)」「膠原病に伴う間質性肺疾患」「過敏性肺炎」「サルコイドーシスなどを含むその他の間質性肺疾患」など。間質性肺疾患のうち、線維化により呼吸がしづらくなる病気を肺線維症と呼び、長期間「空咳」が続いたり、軽い運動で息切れがする「労作時の息切れ」が現れる。

同社は、9月の肺線維症月間を起点に、膠原病の合併症である間質性肺疾患や肺線維症を啓発する活動も行う、としている。

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