医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > ウパシタ、血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症で発売-三和化学ほか

ウパシタ、血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症で発売-三和化学ほか

読了時間:約 1分10秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2021年08月20日 AM11:30

慢性腎臓病の進行に伴い発症する合併症のひとつ

株式会社三和化学研究所とキッセイ薬品工業株式会社は8月19日、(R)静注透析用シリンジ(一般名:ウパシカルセトナトリウム水和物)について、血液透析下の二次性副甲状腺機能亢進症を効能・効果として8月20日に新発売すると発表した。


画像はリリースより

二次性副甲状腺機能亢進症は、(慢性腎不全)の進行に伴って発症する合併症のひとつ。副甲状腺から副甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病態だ。

副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると骨からリンおよびカルシウムの血中への流出が促進され、その結果、骨折や、心血管系への石灰化による動脈硬化などの発症リスクが高まり、生命予後に影響を及ぼすことが報告されている。

副甲状腺カルシウム感知受容体に作用、副甲状腺ホルモンの過剰分泌を抑制

ウパシタは、副甲状腺のカルシウム感知受容体に作用して副甲状腺ホルモンの過剰な分泌を抑制する。同剤は、透析回路から投与する注射剤であり、医療関係者の管理のもと用量調整や投薬管理が可能。6月23日に製造販売承認され、8月12日に薬価基準収載されており、今回の発売に至った。

用法・用量について、通常、成人には、ウパシカルセトナトリウムとして1回25µgを開始用量とし、週3回、透析終了時の返血時に透析回路静脈側に注入する。血清カルシウム濃度に応じて開始用量を1回50µgとすることができる。以後は、患者の副甲状腺ホルモン(PTH)および血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1回25~300µgの範囲内で適宜用量を調整する。

なお、同剤の医薬情報提供活動は、同社とキッセイ薬品工業株式会社が日本国内におけるコ・プロモーション契約を締結。同剤の製造、販売、流通は三和化学が行い、医療機関等への医薬情報提供活動は両社共同で行うとしている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 日本人がアフターコロナでもマスク着用を続けるのは「自分がしたいから」-阪大ほか
  • 乳児股関節脱臼の予防運動が効果的だったと判明、ライフコース疫学で-九大ほか
  • 加齢黄斑変性の前駆病変、治療法確立につながる仕組みを明らかに-東大病院ほか
  • 遺伝性不整脈のモデルマウス樹立、新たにリアノジン受容体2変異を同定-筑波大ほか
  • 小児COVID-19、罹患後症状の発生率やリスク要因を明らかに-NCGMほか