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ファイザー製の新型コロナワクチン、1回目の接種後21日目時点で有効率は約90%

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2021年02月15日 PM03:30

ファイザー社製コロナワクチン、有効率は1回接種でも90%

2回接種が基本の米ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチンだが、1回の接種でもウイルスへの感染を大幅に低減できる可能性があることが、予備的な研究で示された。英イーストアングリア大学医学部のPaul Hunter氏らが、接種の進むイスラエルのデータを検討した結果、このワクチンでは1回目の接種から21日後の時点で約90%の有効率が得られたという。研究結果の詳細は、査読前の論文が公開されるプレプリントサーバーである「medRxiv」に2月3日掲載された。


画像提供HealthDay

Hunter氏によると、ファイザー社製ワクチンは、より強く長い予防効果を得るために、1回目の接種から21日目以降に2回目を接種することになっている。しかし、英国では2回目の接種時期を1回目から12週後まで延長する決定が下された。この決定が意図するのは、より多くの人を早期にウイルスから保護し、重症患者や、入院および死亡者の総数を減らすということだが、1回の接種だけでは十分な免疫がつかないとして一部から批判も上がっていた。

ファイザー社製ワクチンは、1回では十分な効果がないとの研究結果も報告されているが、Hunter氏は「その研究には、接種後18日目以降のワクチンの有効性を調べていないなど、データの扱い方にいくつかの欠点があることが分かった」と話す。

今回のHunter氏らの研究では、イスラエルの新型コロナワクチン接種に関する一次データを用いて、単回接種後、1日ごとの罹患率と接種後13〜24日目における有効性を推定した。

その結果、COVID-19の罹患率は、8日目までに約2倍に増加した後、減少に転じ、21日目まで減少し続けた後、極めて低水準で推移する可能性のあることが明らかになった。8日目までの罹患率上昇の理由をHunter氏らは、「1回目の接種を終えた安心感で感染予防対策が甘くなったせいかもしれない」と推定している。一方、ワクチンの有効率は、接種後14日目までほぼゼロで、それ以降は徐々に上がり、21日目までに91%に達し、その後はその水準で横ばいになったという。

こうした結果を受けてHunter氏らは、「今回の研究により、ワクチンは1回でも高い効果が得られるが、それを得るまでに最長21日かかる可能性のあることが分かった。2回目の接種をしない場合、1回目の接種後21日目以降、どのくらい免疫が持続するかは明らかになっていないが、英国で延長が決まった2回目の接種時期に相当するその後9週間のうちに大きく低下する可能性は低いと見ている」と話している。

米ジョンズ・ホプキンス医療安全センターのAmesh Adalja氏は、「世界中で、新型コロナウイルスワクチンの2回接種が難航している中、単回接種のデータを得ることは極めて重要だ。従来の用量を守るのが理想だが、現状ではそれが最善とは言えない可能性がある」と述べている。なお、英オックスフォード大学と英アストラゼネカ社が開発したワクチンは、1回の接種でCOVID-19の予防効果が76%とされている。(HealthDay News 2021年2月3日)

▼外部リンク
Estimating the effectiveness of the Pfizer COVID-19 BNT162b2 vaccine after a single dose. A reanalysis of a study of ‘real-world’ vaccination outcomes from Israel

HealthDay
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