医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > コロナ禍のディスタンス、「レジャーとの距離」「知人との面会制限」がストレス-QLife

コロナ禍のディスタンス、「レジャーとの距離」「知人との面会制限」がストレス-QLife

読了時間:約 3分16秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2020年09月18日 PM12:15

一般対象にアンケート、「ソーシャル・ディスタンス」保てている?

株式会社QLifeは9月17日、(以下、新型コロナ)流行下における、さまざまな「ディスタンス(距離)」に関して、QLife会員を対象にアンケートを実施し、その結果を発表した。

このアンケートは、コロナ禍における身体的、精神的「ディスタンス」の実態と、それによるストレス度合いの把握する目的で、2020年9月7日~9月9日にWebアンケート形式で行われた。有効回答数は300、全12問(回答者属性を除く)。回答者属性は、男性178人(59%)、女性122人(41%)、居住地は全国(東京都45人、北海道23人、大阪府21人など)。年代は50代(97人)、60代(67人)、40代(59人)中心に10~80代以上、職業では公務員/会社員(112人)、無職(75人)、専業主婦(主夫)(38人)の順に多かった。

新型コロナ大流行に伴う緊急事態宣言以降、頻繁に報道されるようになった言葉の1つが「ソーシャル・ディスタンス」である。人から人への感染拡大防止のために距離をとり密集度を下げること、の意味合いで使われる。約半年が経過し、「この言葉の意味を理解できていると思うか」を尋ねた(n=300)。回答は、「はい」(理解していると思う)が97%(290人)で、ほとんどの回答者が理解できていると自覚していることがわかった。また、理解だけでなく、実際に距離を保つ努力をしているかも尋ねたところ、95%(284人)が「はい」(保つ努力をしている)を選んだ。

友人、高齢者とは「会うのを控える」と半数以上が回答

人との距離として、会う頻度やその方法について「コロナ禍での知人・友人との面会について、当てはまるものを選んでください」(複数回答)と尋ねた。対友人・知人については、「会うことを控える」が最も多く78%(233人)であった。また、コロナ禍でビデオ通話による対面がさまざまなシーンで普及し始めているが、「オンラインでときどき顔を見ながら話す」を選んだのは8%(25人)であった。

同様に対高齢者の場合はどうかを尋ねたところ、知人・友人の結果と同じく「会うことを控えている」が62%(185人)と最も多かったが、対知人・友人よりも「電話で頻繁に話す」(15%・44人)を選んだ人が多かった。また、離れて暮らす家族の元への帰省について、「コロナ禍での帰省について、当てはまるものを選んでください」(複数回答)と尋ねた結果、全体の39%(117人)が「感染リスクを考え帰省をやめた」を選んだ。「予定通り帰省した」は6%(17人)に留まった。

病院に行く機会、男性は「流行前と変わらない」が多く、女性は「流行前より減った」


画像はリリースより

続いて、身近な行動におけるディスタンスについて尋ねた。コロナ禍で来院者が減少していることを踏まえ、実際に病院に行く頻度について尋ねた。「コロナ禍での診療目的で病院に行く頻度について、当てはまるものを選んでください」(複数回答)と質問したところ、全体では「流行前と変わらない」が39%(118人)で最多だったが、性別で順位は異なった。男性は「流行前と変わらない」が84人(男性全体の約47%)、女性は「流行前より減った」が54人(女性全体の約44%)という結果だった。「」の導入も進みつつあるが、「オンライン診療を利用し、行くことは減った」を選んだのはわずか1%(4人)であった。

また、買い物については、「コロナ禍でのスーパーなどでの買い物について、当てはまるものを選んでください」(複数回答)と尋ねたところ、「混雑時間を避ける」が69%(208人)と最多。スーパーマーケット各社でインターネット注文による配達サービスも行われているが、「主にオンライン注文・宅配を利用し実店舗には行かない」を選んだのは9%(27人)に留まった。レジャーについて、「コロナ禍でのレジャーや観光の頻度について、当てはまるものを選んでください」(複数回答)と尋ねたところ、「まったく出かけていない」が68%(203人)で、30代から70代いずれの年代においても一番多かった。

心の距離感、「流行前と変わらない」が多い

対家族、対職場それぞれにおける、「心の距離」についても尋ねた。「コロナ禍での家族との「心の距離」について、当てはまるものを選んでください」(複数回答)と尋ねたところ、「これまでと変わらない」が最多で72%(216人)だった。同様に、職場の人々との距離についても尋ねたが、「これまでと変わらない」が最多で45%(135人)。また、「コミュニケーション不足になり、相手の考えがなかなか理解できない」を選んだ33人のうち、50代男性が12人で約3割を占めた。

レジャー、友人と会う、買い物の制限をストレスと感じている人が多い

最後に、これまでに尋ねたさまざまな「距離」の中で、ストレスに感じるものは何かを尋ねた。全体では「レジャーとの距離」(31%・93人)「知人・友人との距離」(30%・91人)「買い物時の距離」(29%・88人)が多いとわかったが、性別によって順位は異なった。男性では「レジャーとの距離」(53人)が最多だった一方、女性では「知人・友人との距離」(47人)が多くなった。また、男性では、「全てストレスと感じていない」(32人)を選んだ人も多かった。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 日本人がアフターコロナでもマスク着用を続けるのは「自分がしたいから」-阪大ほか
  • 乳児股関節脱臼の予防運動が効果的だったと判明、ライフコース疫学で-九大ほか
  • 加齢黄斑変性の前駆病変、治療法確立につながる仕組みを明らかに-東大病院ほか
  • 遺伝性不整脈のモデルマウス樹立、新たにリアノジン受容体2変異を同定-筑波大ほか
  • 小児COVID-19、罹患後症状の発生率やリスク要因を明らかに-NCGMほか