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重度な認知障害を有するAD患者は、新型コロナの認識率/うつ傾向低い-東京医大

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2020年09月18日 PM12:00

ふさぎ込んでいる患者もいれば、気にかけていない患者も

東京医科大学は9月16日、新型コロナウイルス感染拡大下での、(AD)患者における、新型コロナウイルスの認識率と抑うつ傾向との関連を調査した研究結果を発表した。これは、同大高齢総合医学分野の清水聰一郎主任教授らの研究グループによるもの。研究成果は、「Journal of Alzheimer’s Disease」(オンライン版)に掲載されている。


画像はリリースより

新型コロナウイルス感染拡大により、、特に認知症患者とその介護者への影響が大きいと考えられており、多くの研究者がそのリスクについて警告している。しかし、多くの研究では、電話アンケートや介護者の主観的評価による質的データのみで、実際の患者の心理状態を評価した報告はない。さらに、実際の臨床の現場においては、新型コロナウイルス感染拡大を気にしてふさぎ込んでいる患者がいる一方、全く気にしていない患者も少なからずいる。そして、認知症が重度であるほど、新型コロナウイルス感染拡大を気にせず、あっけらかんとしていることに気づいたという。そこで、研究グループは、実際の患者を対象に調査を行った。

重度認知障害患者ではマスク着用の理由を十分に理解しておらず

新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の解除された2020年5月25日~6月30日までの間に、東京医科大学病院高齢診療科を受診したAD患者126人を対象に、日常臨床で行う「Mini Mental State Examination」(MMSE)と、高齢者うつスケール()に加え、「新型コロナウイルスを知っていますか?」「なぜマスクを着ているのですか?」の2つについて質問した。患者は、軽度ADグループ(≧21、n=51)と、中等度−重度のADグループ(<21、n=75)に分け、比較した。

その結果、重度の認知機能障害のあるAD患者は新型コロナウイルスの認識率が低く、マスクを着用している理由を完全には理解していないことがわかった。さらに、新型コロナウイルス発生の深刻さを理解していないため、うつ傾向についても、軽度AD患者に比べ、大幅に軽度であるという結果だった。これは研究グループの仮説と一致していた。

軽度患者はストレスケア優先、重度患者は認知機能低下の予防、ADL維持優先

これらの結果は、重度の認知症の人が時事問題を知らないことを単に示しているように見えるかもしれない。しかし、今回の研究は、新型コロナウイルス感染症や災害時の緊急事態宣言下における認知症患者のケア方法の工夫と、限られたスタッフやサポートを効率的に使用する方法についてのヒントになる。

軽症の認知機能障害患者には心理的ストレスの軽減とうつ傾向などの精神的ストレスを優先し、一方、重度の認知機能障害のある患者では、認知機能低下の予防とADLの維持に努めるべきだ。また、重度の認知症の患者にマスク着用の必要性を説明する時も、新型コロナウイルス感染症を理解していない前提でマスク着用を説得する必要があります。「今回の調査結果は、単一機関による小さなサンプルサイズのため、今後さらに大きなサンプルサイズで、さらには介護者の心理状況も踏まえた検討をする必要がある」と、研究グループは述べている。

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