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思春期の境界性パーソナリティ障害につながる3.5歳時の睡眠習慣とは?

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2020年07月27日 PM04:00

乳幼児期の睡眠問題が思春期の精神障害に関連

乳幼児期の睡眠問題は、思春期の精神障害に関連するという研究結果を、英バーミンガム大学名誉特別研究員のIsabel Morales-Muñoz氏らが、「JAMA Psychiatry」7月1日オンライン版に発表した。


画像提供HealthDay

このコホート研究は、小児期およびそれ以降の成長や健康、疾患に関連する因子を調査している英国の出生コホート研究「Avon Longitudinal Study of Parents and Children(ALSPAC)」の参加者1万3,488人のデータを用いたもの。参加者は、出産予定が1991年4月1日〜1992年12月31日の間であった母親から生まれており、最長13年間にわたって追跡されていた。

Morales-Muñoz氏らは、Psychosis-Like Symptom Interviewにより、対象者の12〜13歳時の精神病様症状体験を、UK Childhood Interview for DSM-IV Borderline Personality Disorderで対象者の11〜12歳時の境界性パーソナリティ障害()の症状について評価した。また、対象者の夜間の睡眠時間および覚醒頻度、、入眠儀式の規則性についても、親による生後6、18、30カ月時および3.5、4.8、5.8歳時での報告に基づき評価を行った。

対象者のうち、12〜13歳時に精神病様症状体験が認められたのは7,155人〔3,718人(52%)が女児〕、11〜12歳時にBPDの症状が認められたのは6,333人〔3,280人(52%)が女児〕であった。解析の結果、生後18カ月時の夜間の頻繁な覚醒、生後6、30カ月時および5.8歳時における不規則な入眠儀式は、12〜13歳時の精神病様症状体験と有意に関連することが明らかになった。一方、3.5歳時の睡眠時間の短さおよび遅い就寝時刻は、11〜12歳時のBPDと有意に関連することも分かった。こうした結果は、乳幼児期から思春期にかけてのBPDの発症経路が、精神病様症状体験の発症経路とは異なっていることを示唆している。

さらにMorales-Muñoz氏らは、10歳時の抑うつ症状が上記の関連を媒介する変数であるのかどうかを分析した。その結果、10歳時の抑うつ症状は、18カ月時の夜間の頻繁な覚醒および5.8歳時の不規則な入眠儀式と12〜13歳時の精神病様症状体験の関連のみを媒介しており、BPDではこうした媒介は認められないことが明らかになった。これは、睡眠問題とBPDの症状との間に直接的な関連があることを示唆している。

Morales-Muñoz氏は、「これまでの研究で、小児期に長期間、頻繁に悪夢を見ることが、精神病およびBPDの双方と関連することが報告されている。しかし、悪夢だけで全てが説明されるわけではない。今回の研究は、小児期の行動に関わるいくつかの睡眠問題が、思春期の精神障害に関連することを明らかにするものだ」と述べている。

一方、論文の上席著者である同大学精神医学教授のSteven Marwaha氏は、思春期は脳やホルモンが変化するため、精神障害の発症に関する研究においては、重要な時期であることを指摘。その上で同氏は、「思春期の精神障害発症への感受性を増大させ得るリスク因子を特定し、ハイリスク集団を明らかにし、有効な介入措置を提供することが、極めて重要だ」と述べ、「今回の研究はそのリスク因子を説明するのに役立つ」と付け加えている。

また、Marwaha氏は「睡眠に関わる問題は、思春期の精神障害発症の最も重要な潜在的因子の一つと考えられるが、同時に、それは有効な早期介入により対処できるものでもある。そのため、両者の関係を解明することが重要となる」と述べている。(HealthDay News 2020年7月14日)

▼外部リンク
Association of Parent-Reported Sleep Problems in Early Childhood With Psychotic and Borderline Personality Disorder Symptoms in Adolescence

HealthDay
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