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コンタクトレンズは多機能なウェアラブルディバイス化?2021年に臨床試験開始目指す

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2020年05月07日 PM03:30

コンタクトレンズで血糖測定と薬剤投与

コンタクトレンズがいつの日か、視力矯正以上の効果を発揮する日が来るかもしれない。血糖測定と薬剤投与機能を兼ね備えたスマートコンタクトレンズの機能性が動物実験で確認され、詳細が「Science Advances」4月24日オンライン版に掲載された。


画像提供HealthDay

研究を主導した浦項工科大学(韓国)教授で米スタンフォード大学客員教授のSei Kwang Hahn氏は、「さまざまなウェアラブルデバイスがあるが、中でもスマートコンタクトレンズは特に優れたインターフェースと言え、ヘルスケア領域で有望なデバイスだ」と語る。

まるでSFの世界の話のように聞こえるかもしれないが、研究者らは、眼圧を連続測定できるコンタクトレンズが既に存在し、米食品医薬品局(FDA)の承認を受けている事例を挙げる。決して荒唐無稽ではないということだ。

今回発表されたスマートコンタクトレンズには、柔軟な素材でできた超薄型の電気回路とマイクロコントローラーチップが内蔵されている。そしてコンタクトレンズ上の化学物質が涙液のブドウ糖と結合し、ブドウ糖の量に比例して生じる電流変化から糖濃度を測定する。また、その際に発生する電流は、薬物を放出する際の動力としても用いられる。

ウサギを使った実験では、糖濃度測定精度の長期安定性が確認された。また、糖代謝調節作用があるとされるゲニステインという薬剤(FDA未承認薬)を用いた実験では、電圧制御によってスマートコンタクトレンズに組み込まれた薬剤リザーバーの密閉膜が溶解し、ウサギの眼球に薬剤を直接投与できることが分かった。Hahn氏によると「この研究は、コンタクトレンズによる血糖測定と薬物伝達という二つの可能性を示した最初の研究である」という。ただし、動物で成功したことが人間にもうまくいくとは限らない。

このスマートコンタクトレンズの厚さは約0.2mmで、これは眼圧測定用にFDAが認可したレンズよりも薄いが、Hahn氏はこれをさらに0.15 mmまで薄くしたいと述べている。しかし米国眼科学会(AAO)のJohn Hovanesian氏によると、「このレンズは人々が快適に着用できるかもしれないが、一般的なコンタクトレンズに比べるとかなり厚い」と語っている。同氏はまた、この研究について「野心的で大胆であり、研究者らはムーンショット(挑戦的課題)を試みている。ただ、私は過度の期待には慎重にならざるを得ない」と述べている。

Hovanesian氏が慎重になる理由の一つは、スマートコンタクトレンズの使用による眼の外傷や感染症の発生だ。糖尿病患者ではそれらの影響がより深刻になることがあるという。しかしそれでも、「この研究には多くの刺激的な可能性がある」と付け加えている。

その大きな可能性の一つは、スマートコンタクトレンズを介して糖尿病網膜症の治療薬を角膜から網膜へ伝達できるのではないかという期待だ。現在のところ糖尿病網膜症治療の中心的薬剤は眼球に注射する必要がある。

Hahn氏らの研究グループは、2021年にはヒトを対象とする臨床試験を開始し、それが期待どおりに進めば2023年中の製品化を目指したいと語っている。(HealthDay News 2020年4月24日)

▼外部リンク
Wireless smart contact lens for diabetic diagnosis and therapy

HealthDay
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