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血友病A治療薬「イスパロクト」を発売-ノボ

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2020年01月30日 AM11:30

ペグ化遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤イスパロクト

ファーマ株式会社は1月29日、ペグ化遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤「(R)静注用500、同1000、同1500、同2000、同3000」(一般名:ツロクトコグ アルファ ペゴル(遺伝子組換え))について、血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制を効能・効果として発売したと発表した。

イスパロクトは、血友病A患者に対する補充療法のために開発された半減期延長型血液凝固第VIII因子製剤。ペグ化により、作用持続時間の延長を含む血中プロファイルを改善する。その半減期は、標準型血液凝固第VIII因子製剤に比べ、成人および青年期の患者で1.6倍、小児患者で1.9倍に延長されている。同剤は、2019年9月20日に日本国内の医薬品製造販売承認を取得し、同11月19日に薬価基準に収載された。2020年1月29日現在、同剤は世界6か国で発売されており、日本での発売は7か国目となる。

重症型血友病A患者の出血抑制に対する効果を確認

イスパロクトは、成人および小児の治療歴のあるインヒビターを保有しない重症型血友病A(内因性血液凝固第VIII因子活性が1%未満)患者対象の大規模なグローバル臨床試験プログラム「pathfinder(TM)」で、定期的な投与、出血時および手術時の投与における安全性および有効性が検討された。同試験には日本人の成人および小児患者計19人を含む重症型血友病A患者270人(成人/青年期202人、小児68人)が同剤の投与を受けた。

同試験の結果、成人および青年期の患者で50国際単位/kgを4日毎(患者の状態に応じ、50国際単位/kgを週2回または75国際単位/kgを週1回投与とすることも可能)、12歳未満の小児患者には60国際単位/kgを週2回(患者の状態に応じ、50~75国際単位/kgを週2回または3日毎に投与することも可能)の静脈内投与による定期補充療法において、重症型血友病A患者の出血抑制に対し有効であることが示されている。

同臨床試験プログラムにおいて、イスパロクトは、あらゆる年齢集団およびいずれの適応(、出血時治療および手術時の投与)においても忍容性が良好であり、5年以上使用後も安全性の問題は認められなかったとしている。

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