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コンニャク由来セラミドがアミロイドβ蓄積を軽減、ADモデルマウスで-北大

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2019年12月12日 AM11:00

美肌目的サプリなどに配合されるコンニャク芋由来セラミド

北海道大学は12月20日、植物由来のセラミドがアミロイドβペプチド()蓄積を軽減させることを、疾患モデルマウスを用いた実験で発見したと発表した。この研究は、同大大学院先端生命科学研究院産業創出部門の五十嵐靖之招聘客員教授、湯山耕平特任准教授らの研究グループによるもの。研究成果は「Scientific Reports」に掲載された。

(AD)は主要な老年期の認知症性疾患であり、予防法・治療法の確立が望まれている。AD発症にはさまざまな要因が関与しているが,脳内でのAβ蓄積増加が主な原因と考えられており、脳内Aβレベルを制御することが治療・予防戦略のひとつとして有望視されている。これまでに、五十嵐教授らの研究グループは、培養細胞とADモデルマウスを用いた実験で、神経細胞から放出される二重膜で構成されたナノ顆粒エクソソームがAβを除去する能力を持つことを明らかにしている。これらの知見から、研究グループはエクソソーム依存性Aβ分解系の促進というアプローチを用いたAD予防法の確立を目的に研究を進めており、同研究では新たに発見したエクソソーム産生を促進する分子のひとつである植物セラミドの効果をADモデルマウスの実験で検証した。

今回、研究グループは、実験材料の植物性セラミドとしてコンニャク芋から精製したセラミド()を使用した。コンニャク芋由来セラミドは、機能性食品素材として美肌目的のサプリメントや飲料に配合されている脂質成分。ADモデルマウスには脳内でAβを過剰発現するAPPトランスジェニックマウスを使用した。同マウスに植物セラミド1日1mg量を2週間継続的に経口投与した後、Aβ病理とエクソソーム量を解析した。


画像はリリースより

「Aβ濃度の低下」「短期記憶の改善」などをマウスで確認、ヒト介入試験も実施予定

ADモデルマウスに植物セラミドを経口投与した結果、大脳皮質や海馬領域でAβ濃度の低下とアミロイド斑(老人斑様のAβ沈着)が減少。海馬領域ではシナプス障害の抑制も観察され、行動実験では短期記憶の改善が認められた。また、同じ脳標本中のエクソソームを解析したところ、神経細胞由来のマーカータンパク質の増加が見られたという。

今回の実験で、植物セラミドの経口摂取によりADのようなAβ関連病理が低減することが実証され、また、植物セラミドの作用でエクソソーム依存性Aβ分解を促進させる可能性を示唆する結果が得られた。脳内Aβ蓄積の抑制は、AD予防の有効な戦略とされており、同研究で得られた新たな知見は、機能性食品素材や新薬開発につながる可能性があるという。今後、研究グループは、ヒト介入試験による植物性セラミドの認知機能改善効果の検証を実施する予定だとしている。

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