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20歳前後の月経異常で30%以上高まるリスクは?

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2019年10月30日 PM01:00

月経不順の女性は寿命が短い?

月経の周期が乱れていたり、長かったりする女性は、早期死亡リスクが高い可能性があるとする研究結果が報告された。常に月経周期が乱れている女性や、32日以上の間隔で月経が来る女性では、月経周期が正常な女性に比べ、20年の追跡期間における死亡リスクが最大で約30%高いことが示されたという。研究結果は米国生殖医学会(ASRM 2019、10月12~16日、米フィラデルフィア)で発表された。


画像提供HealthDay

米国保健福祉省のOffice on Women’s Healthによると、平均的な月経周期は28日である。しかし、月経周期が乱れている女性は珍しくなく、特にティーンエイジャーや閉経前の女性では月経不順がよくみられる。月経不順の原因としては、肥満やコントロール不良の糖尿病、(PCOS)、ストレス、甲状腺疾患などさまざまな健康上の問題が考えられている。

今回の研究は、米ハーバード大学医学大学院と同済大学医学院(中国)のグループがチームを組んで実施したもの。対象は、研究開始時点で心血管疾患やがん、糖尿病の既往歴がない9万3,775人の女性。対象者の女性には、14~17歳時、18~22歳時、28~48歳時の平均的な月経周期の長さや頻度について報告してもらった。追跡期間は1991~2013年だった。

追跡期間中に1,679人が死亡した。このうち828人ががんで死亡し、166人が心血管疾患で死亡していた。分析の結果、月経周期が正常な女性と比べた全死亡リスクは、14~17歳時に月経周期が常に乱れていた女性で21%高く、18~22歳時に月経周期が常に乱れていた女性で34%高かった。また、28~48歳時の月経不順も早期死亡リスクの上昇に関連していた。さらに、月経周期が平均よりも長い(32日以上)女性では、26~31日周期の女性と比べて全死亡リスクが約25%高かった。

なお、研究グループは今回の研究でBMI、人種・民族、身体活動やその他の生活習慣に関連した因子など、死亡リスクに影響する可能性があるさまざまな要因を考慮してデータを調整した。しかし、因果関係を証明できる研究デザインではなかったため、研究では月経不順と死亡リスクの間に関連が示されたに過ぎない。

この報告を受け、米ノースウェル・ヘルスが運営するハンチントン病院の産婦人科医Mitchell Kramer氏は、「月経不順でも、この結果について心配することはない。月経不順と早期死亡リスクの間に認められた関連は弱く、月経不順以外の健康問題が死亡リスクの上昇に関連している可能性も否定できない」と述べている。同氏は、月経不順に悩む女性に対し、健康的な食事や定期的な運動、禁煙、予防医療を勧めている。

一方、米スタテン・アイランド大学病院の産婦人科医Adi Davidov氏は「興味深い結果だ。今後の研究で、月経周期を整える介入が死亡リスクにどのような影響を与えるのかについて検討されることに期待したい」とコメント。また、同氏も「例えば、月経不順の原因の1つであるPCOSは、糖尿病と関係していることも多い」と例を挙げ、月経不順以外のリスク因子が早期死亡リスクに影響した可能性を指摘している。

なお、学会発表された研究は通常、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2019年10月18日)

▼外部リンク
Irregular Periods, Shorter Life Span?

HealthDay
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