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【ザンタック自主回収】クラスIに変更、患者からも回収開始-GSK

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2019年10月11日 PM01:00

社会的情勢を踏まえ、予防措置としてクラスI自主回収に

グラクソ・スミスクライン株式会社は10月10日、医療関係者に宛てた「ザンタックに関する重要なお知らせ」を、同社のウェブサイトに掲載した。

同社は、同社が製造販売する H2 受容体拮抗剤「ザンタック錠75」「ザンタック錠150」「ザンタック注射液 50mg」「ザンタック注射液100mg」(⼀般名︓ラニチジン塩酸塩)について、10⽉9⽇よりクラス I 分類へ変更し、全ロットを対象として患者からの回収も含めた⾃主的回収を⾏うことを決定した。

ラニチジン塩酸塩を原薬とする製剤については、海外当局より発がん性物質 N-ニトロソジメチルアミン()が検出されたとの報告を受け、同社は9⽉19⽇から出荷を停⽌し、⾃主回収(クラス II)を⾏ってきた。その後、海外から原薬において が検出されたという中間報告を受け、⽇本国内の製剤での試験については進⾏中で結論が出ていないものの、社会的情勢を踏まえ、さらなる予防的措置としてクラスⅠとして回収することを決定したという経緯だ。

患者からの回収、代替薬の領収証にザンタック錠の代替処⽅である旨を記載して押印

今回、製品回収の対象を、患者⼿持ちの薬剤まで拡⼤した。これにより、ザンタック錠を服薬中の患者が、治療薬の変更及びそれに伴う費用の返⾦を希望するケースがあると想定される。この追加で発⽣した患者の負担額については、同社が負担する。対象および負担項⽬は以下の通り。

【対象】
患者様が服⽤を終える前のザンタック錠を代替薬に切り替えるために医療機関を受診した際に⽣じた費⽤

【GSKが負担する費⽤項⽬(保険外取り扱い)】
・代替薬剤費
・代替薬剤処⽅のための再診費
・代替薬剤処⽅のために発⽣した交通費(⼀律3,000円)

【ご協⼒いただきたい内容】
1.患者から求めがあった場合、代替薬の領収証にザンタック錠の代替処⽅である旨を記載し、薬剤師または医師の押印をする。(その領収証と処⽅薬剤の明細書のコピーを証左として、GSKが患者の費⽤を負担するため。)
2.具体的な精算⼿順に関する問い合わせは、ザンタック錠患者様費⽤負担専⽤ダイアル「0120-343-775 (9:00〜17:45/⼟⽇祝⽇および当社休業⽇を除く)」に電話するよう、患者に伝える。(10 ⽉ 15 ⽇より受付開始。)

【医療関係者からの本件に関する問い合わせ先】
グラクソ・スミスクライン株式会社 カスタマー・ケア・センター
TEL︓0120-561-007(9:00〜17:45/⼟⽇祝⽇および当社休業⽇を除く)

その他の詳細は、下記関連リンクに記載されている。

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