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がん細胞の増殖と浸潤を抑制する新規化合物、ブドウ果柄より特定-信州大

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2019年08月30日 PM12:00

がん転移促進遺伝子FABP5の発現とがん細胞の浸潤を顕著に抑制

信州大学は8月28日、ブドウ果柄抽出物で、がん転移促進遺伝子FABP5の発現とがん細胞の浸潤を顕著に抑制する新規化合物を特定したと発表した。同研究は、同大大学院総合理工学研究科先鋭領域融合研究群・バイオメディカル研究所の藤井博教授、真壁秀文教授、濱渦康範准教授と、株式会社サンクゼールの河原誠一取締役らの研究グループによるもの。研究成果は「Scientific Reports」に掲載されている。


画像はリリースより

ブドウや小豆などには、お茶に多く含まれるポリフェノールのエピカテキンが複数つながった構造を持つエピカテキンオリゴマーが多く含まれる。この化合物群はプロアントシアニジンと呼ばれている。これまでこれらの化合物を、食品素材から純粋に分離精製することは難しかったが、研究グループは精製法の開発に成功。この手法で、ブドウ果柄の活性成分を単離・精製したところ、活性を示す新規化合物はエピカテキンの8量体を基本骨格にもち、そのうちひとつの構成成分はエピガロカテキンで、他のひとつはエピカテキンガレートであることが明らかになった。

ブドウ果柄由来の抽出物エピカテキンオリゴマー

研究グループは、ブドウ果柄由来の抽出物(エピカテキンオリゴマー)にFABP5の発現を抑制する成分が存在することを見出し、活性成分の単離・精製と推定構造を決定。前立腺がん細胞を用いて精製した活性成分の抗腫瘍活性を詳細に調べた結果、活性成分はFABP5の発現を抑制するだけではなく、がん細胞の増殖や浸潤を顕著に抑制することも明らかになったという。

ブドウの梗はいわゆる食品残渣であり、廃棄物として扱われてきた。今後、これまで処分されていたブドウ梗の新たな活用法として、がんの予防法の開発につながる研究が期待される、と研究グループは述べている。

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