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知られざる苦悩も。天才レオナルド・ダ・ヴィンチはADHDだった!?

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2019年06月06日 PM01:00

巨匠ダ・ヴィンチはADHDだった可能性

ルネサンス期の巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチが作品を完成させるのに苦労していたのは、彼に注意欠如・多動症()があったからではないか、とする説を英キングス・カレッジ・ロンドンのMarco Catani氏らの研究グループが「Brain」5月23日オンライン版に発表した。


画像提供HealthDay

歴史上、最も創造力に優れていると評されることの多い発明家であり、芸術家でもあるダ・ヴィンチだが、これまでにも数多くの研究グループが、この天才の謎を解き明かそうと試みてきた。今回のCatani氏らの報告は、そうした一連の研究では最新のものだ。

Catani氏らは、ダ・ヴィンチがいつも物事を先延ばしにしがちであったにもかかわらず、異例の業績を残すことができたのはADHDが要因だった可能性があるとの見方を示している。このCatani氏らの説は、ダ・ヴィンチの仕事の進め方や行動に関する歴史的な記述に基づいたものだ。

「500年前に生きていた人の診断を下すのは不可能だ。しかし、レオナルドにとって作品を完成させるのが難しかった理由として、ADHDを抱えていたというのは最も説得力があり、科学的にも納得できる仮説だと確信している」とCatani氏は述べている。また、同氏は「歴史的記録から、レオナルドは発想が豊かでプロジェクトの企画を立てるのに膨大な時間を費やしていた一方で、集中力や忍耐力に欠けていたことも分かった。こうした彼の気質や奇想天外で予想しがたい才能の一端にADHDが関与していた可能性はある」と、同大学のニュースリリースで説明している。

ADHDや自閉症などの治療を専門とするCatani氏によれば、ダ・ヴィンチが課題を完成させられなかったのは子どもの頃からだった。彼は、あるプロジェクトを終わらせる前に別のプロジェクトに手を付けるなど、いつも落ち着きがなく、夢中になると短時間の昼寝をする以外はほぼ24時間にわたって作業を続けていた。

また、ダ・ヴィンチは左利きであっただけでなくディスレクシア(読字障害)を抱え、言語を司る脳領域が右側に位置していた可能性が高いとみられている。これらは全てADHDがある人で高頻度にみられる特徴だという。

Catani氏は「ADHDについて、“知能レベルが低く、問題行動を起こす子どもによくみられ、こうした子どもはトラブルの多い人生を送ることになる”と誤解している人は多い。しかし、実際はその反対だ。私のクリニックに来院する成人患者は、聡明で直観力のある子どもだったが、その後に不安や抑うつの症状が現れ、持っている能力を発揮できていないという人ばかりだ」と指摘。その上で、「ADHDはIQ(知能指数)が低く、創造力が欠如するわけではなく、持って生まれた才能を生かしにくい疾患であるということを、レオナルドのケースで示したい」と話している。

なお、米トーマス・ジェファーソン大学のSalvatore Mangione氏らは、ダ・ヴィンチの才能にはディスレクシアが関与している可能性があるとする説を「The American Journal of Medicine」3月7日オンライン版に発表している。ディスクレシアもADHDと同様、知能への影響はなく、患者は創造力が豊かな可能性が高いことが研究で示されている。同氏らはダ・ヴィンチが正しいスペルで文字を書くのが苦手だったことを指摘し、このことはディスレクシアの明らかな症状の一つであるとしている。

そのほか、ダ・ヴィンチには斜視があったとする研究結果も最近、報告されている(「JAMA Ophthalmology」1月号)。Mangione氏によれば、斜視があると三次元で見ることが困難になるが、二次元の視覚はディスレクシアや視覚芸術におけるスキルに関連するという。(HealthDay News 2019年5月24日)

▼外部リンク
Leonardo da Vinci May Have Had ADHD

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