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喫煙や飲酒より危険!成人死亡例の20%と関係する「危険な食生活」とは?

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2019年04月12日 PM12:10

世界中の死亡例の約2割は「不健康な食生活」が原因?

不健康な食生活は、喫煙や高血圧よりも寿命を縮める要因となっている可能性があることが、米ワシントン大学のAshkan Afshin氏らが約200カ国で実施した調査から分かった。この研究からは、2017年には、不健康な食生活が世界中の全成人死亡例の22%に当たる1100万例の死亡と関連していることが示唆されたという。研究の詳細は「Lancet」4月3日オンライン版に発表された。


画像提供HealthDay

Afshin氏らは今回、公表されている栄養調査データを用いて、195カ国における食物摂取状況を評価し、また、食生活に関するさまざまなリスク因子や疾患リスクとの関連を調べた論文をレビューした。

その結果、典型的な食生活の内容には、世界の地域間で差が見られた。例えば、加工肉や加工食品からのトランス脂肪酸の摂取量は米国とカナダで最も多かったが、加糖飲料や塩分摂取量はほぼすべての地域で多かった。一方、健康的な食品の摂取量については、野菜の摂取量が多い中央アジアや豆類の摂取量が多いラテンアメリカ、アフリカ、南アジアなどを除いて、ほぼどの地域でも不足していた。

また、全体として、世界中のどの地域でも、栄養バランスが悪い不健康な食生活は健康への脅威となっていることも明らかになった。例えば、食生活に関連した心疾患による死亡率はオセアニアと東アジアで最も高く、食生活に関連した2型糖尿病の合併症による死亡率は米国とカナダで最も高かった。さらに、食生活の影響は死亡率だけではなく生活の質(QOL)にも及び、2017年には、質の悪い食生活を原因とする障害調整生存年(DALY)は2億5500万に達していた。

今回の研究からは、特に、塩分摂取量が多く、全粒穀物や果物、野菜、ナッツ類の摂取量が少ない食生活が高い死亡率とより強く関連していることも示された。Afshin氏は、これらの結果は「加工食品の摂取を控え、植物由来の未精製、未加工の食品を摂取することを勧める従来の推奨を裏付けるものだ」と述べている。

これまでの研究では、世界の年間死亡例のうち800万例には喫煙が、1000万例には高血圧が関連することが報告されている。しかし、今回の研究では質の低い食生活も死亡原因になりうることが示された。Afshin氏は、栄養不良は高血圧から2型糖尿病まで幅広い健康問題を引き起こすことが知られており、「食生活の質が寿命に大きく影響するという今回の研究結果に驚きはなかった」と述べている。

この研究には関与していない米国立ユダヤ医療研究センターのAndrew Freeman氏は、Afshin氏の意見に同意し、Freeman氏らが行った別の研究でも、心臓の健康を保つには果物や野菜、ナッツ類などが豊富な食事が最善だとする結果が得られているとしている。

また、FreemanとAfshinの両氏は、食生活の問題は個人レベルにとどまるものではないとし、「医療制度や政策立案者を含め、社会全体で加工食品や赤身肉、バターではなく健康的な未精製、未加工の食品を摂取するよう促していく必要がある」と述べている。(HealthDay News 2019年4月3日)

▼外部リンク
Unhealthy Diets May Be World’s Biggest Killer

HealthDay
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