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【AHA】市販の風邪薬の使用は慎重に

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2019年02月04日 AM10:00

市販の風邪薬で心血管疾患リスクが上昇する恐れ

今シーズン、米国ではこれまでに600万人がインフルエンザに罹患し、風邪も蔓延している。これらの感染症にかかったら、病院に行く前に、まずは薬局で市販薬を求める人も多いだろう。しかし、米国の専門家らは、市販の風邪薬の中には心血管に悪影響を及ぼすものもあることを理解し、使用する際には慎重に判断するようにと注意喚起している。


画像提供HealthDay

その一人で、米国心臓協会(AHA)と米国心臓病学会(ACC)が2017年に共同で発表した、成人における高血圧ガイドラインの共著者の一人である米ピッツバーグ大学医療センター(UPMC)ピナクルヘルス心血管研究所のSondra DePalma氏は「コントロール不良な高血圧や心疾患を有する人は、経口の充血除去薬(鼻炎薬)の使用は避けるべきだ」とし、一般の人や心血管リスクが低い人でも主治医の指示に従って使用するよう勧めている。

鼻炎薬と非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)は多くの風邪薬に含まれるが、同ガイドイドラインでは、いずれも血圧を上昇させる可能性のある薬剤としてリストに掲載している。

鼻炎薬に含まれるプソイドエフェドリンやフェニレフリンといった成分には血管収縮作用があり、鼻粘膜の腫れを抑えて鼻づまりの症状を緩和する。しかし、米ジョンズ・ホプキンス・シカロン心臓病予防センターのErin Michos氏によれば、高血圧や心疾患を有する人では、これらの作用で血管が収縮すると病状が悪化する可能性があるという。同氏は「心筋梗塞や脳卒中、心不全、コントロール不良な高血圧の既往がある人では最も注意が必要だ」と強調している。

一方、NSAIDについては、健康な人でもリスクがある可能性が報告されている。また、「Journal of Infectious Diseases」に2017年に掲載されたある研究論文では、心筋梗塞で入院した約1万人の呼吸器感染症患者を対象に調査を実施した。参加者は、心筋梗塞を起こした時点で平均年齢が72歳で、糖尿病や高血圧などの心血管リスク因子を有していた。解析の結果、NSAIDを使用した人は、使用しなかった約1年前と比べて、1週間以内に心筋梗塞を発症する可能性が約3倍であったことが分かったという。

DePalma氏は「単に風邪やインフルエンザに罹るだけでも、心血管系に負担がかかるが、細菌やウイルスに身体が抵抗することで心拍が上がり、炎症が起こる。一方、NSAIDを使用すると尿中へのナトリウム排出量が減り、体液貯留が増加して血圧が上昇するなどの問題が生じる可能性がある。なお、NSAIDの添付文書には、心筋梗塞や脳卒中リスクの上昇に関する警告表示がされている」と説明している。

また、Michos氏は「心疾患を有する人では、NSAIDは特に危険を伴う」と指摘し、鼻炎薬とNSAIDを使う必要がある場合には、有害な作用の可能性についても十分に理解しておく必要があると付け加えている。

先の高血圧ガイドラインでは、鼻炎薬はできる限り短期間の使用とするか、鼻洗浄用生理食塩水や抗ヒスタミン薬などの代替薬の使用を推奨している。DePalma氏は「医療者と相談なく鼻炎薬を7日間以上服用しないように」と強調する。また、同ガイドラインでは、血圧に影響を与えないようにするため、できる限りNSAIDの使用は避けるようにと助言している。その代替として、NSAIDの外用薬やアセトアミノフェンの使用が推奨されている。

DePalma氏は、「鼻炎薬とNSAID以外にもリスクが少なく、最初に試すべき効果的な治療法はある。もし市販薬が必要な場合は、慎重に使用すること。そして、高血圧や動悸がみられた際には、医療機関を受診するようにして欲しい」と述べている。一方、Michos氏は、症状が軽度な場合は、安静にして水分をたっぷり取り脱水を予防するほか、寒い季節やインフルエンザの流行シーズンには特に、頻繁に手洗いし、睡眠を十分に取って感染症予防に努めるよう助言している。(American Heart Association 2019年1月18日)

▼外部リンク
AHA: Taking Medicine for a Cold? Be Mindful of Your Heart

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