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がん患者の自殺リスク、一般集団の4倍以上に

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2019年01月29日 AM10:00

がん患者は自殺リスクが4倍に高まる

米国では、がんと診断された患者は、そうでない人に比べて自殺リスクが4倍以上に高まる可能性があることが、米ペンシルベニア州立大学がん研究所のNicholas Zaorsky氏らの研究で明らかになった。同氏らは「この結果は、がん治療には包括的なアプローチが必要であることを示すものだ」と指摘している。詳細は「Nature Communications」1月14日オンライン版に掲載された。


画像提供HealthDay

Zaorsky氏らは今回、全米のがん患者登録プログラムのデータを用いて、1973~2014年に、がんが正常な組織にまで増殖している浸潤性のがんと診断された865万1,569人の患者を対象に、後ろ向きに分析した。

その結果、がんと診断された患者の0.15%が自殺により死亡し、この発生率は一般集団の4倍以上に上っていたことが分かった。また、がん患者の自殺リスクは、白人男性で最も高かった。特に、若いうちに診断された患者や、、ホジキンリンパ腫の患者で自殺リスクは高かった。

さらに、ほとんどのがん種の患者では、自殺リスクは診断から5年以内に低下したが、ホジキンリンパ腫と精巣がんの患者では高いままか上昇を続けたことも明らかになった。

Zaorskyは「米国ではがんは主な死因の一つであるが、ほとんどの患者はがん以外の原因で死亡している」と指摘する。同氏は「がん患者の死因はさまざまで、そのうちの一つに自殺が挙げられる。がん患者は、診断や治療による苦痛、経済的なストレスから抑うつ状態となることも多く、結果的に自殺につながる可能性がある」と説明している。

今回の研究はがんと診断されることが、実際に自殺リスクを高めることを証明するものではない。しかし、Zaorskyは「近年、がんの治療は著しく進歩したにもかかわらず、患者の精神面についてはあまり注目されてこなかった」と指摘する。その上で、「今回の研究から、がん患者が診断された年齢とがん種が重要である可能性が示されたのは興味深い」と述べている。

Zaorsky氏によれば、例えば、50歳未満の若いうちに発症した白血病などの血液腫瘍や精巣がんに対する一部の治療では、患者の生殖能力が低下する可能性があり、こうしたことが長期的に自殺の原因の一つになりうるという。一方で、50歳を超えてから肺がんや前立腺がん、大腸がんと診断された人は、残りの生涯にわたり自殺する危険性が高いとしている。

今回の結果について、Zaorsky氏は「がん患者の抑うつ状態や精神的ストレスをスクリーニングする方法や、そのタイミングについてガイドラインを作成する際に役立つかもしれない」と期待を示している。同氏は「例えば、前立腺がんや肺がん、白血病、リンパ腫などの一部のがん患者を対象に、自殺予防策を強化することは有益かもしれない」と付け加えている。(HealthDay News 2019年1月16日)

▼外部リンク
Cancer Diagnosis May Quadruple Suicide Risk

HealthDay
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