医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 海外 > 味覚障害の原因は口の中にあるとは限らない

味覚障害の原因は口の中にあるとは限らない

読了時間:約 1分35秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2019年01月17日 AM10:00

「味覚障害の原因は鼻にある」は本当か?

食事をしても味を感じないなどの味覚障害の原因は、必ずしも口の中にあるとは限らない―。こんな研究結果を、米バージニア・コモンウェルス大学耳鼻咽喉科教授のEvan Reiter氏らが「International Forum of Allergy and Rhinology」2018年12月10日オンライン版に発表した。全く味を感じない味覚消失などを訴える患者の多くは、味覚機能ではなく嗅覚機能に問題があることが分かった。


画像提供HealthDay

Reiter氏らは、1980~2017年に、同大学ヘルスシステム味覚・嗅覚クリニックを受診した患者1,108人のうち、全く味を感じないなどの味覚障害やにおいを感じないなどの嗅覚障害を訴え、味覚や嗅覚の検査を受けた358人を対象に分析を行った。

その結果、味覚と嗅覚の両方に異常があった患者295人では、86.8%に嗅覚機能の異常がみられたのに対し、味覚機能の異常が確認されたのは9.5%に過ぎないことが分かった。一方、味覚異常のみを訴えた63人では、44.4%に嗅覚機能の異常がみられ、25.4%に味覚機能の異常が確認された。

Reiter氏は「この結果は、味覚の異常を訴える患者の多くは、味覚ではなく嗅覚機能に問題がある可能性が高いという仮説を裏付けるものだ」と述べている。同氏は「食べ物を味わう味覚には、味覚と嗅覚という2つの感覚系がともに関与することはあまり知られていない。今回の結果からも、味覚に異常を訴える患者の多くは、その原因が嗅覚の消失や異常にある場合が多いことを認識していないことが示された」と付け加えている。

Reiter氏によれば、「甘味、苦味、塩味、酸味」それぞれに反応する受容体は舌にあり、これらの味を感じるには味覚が重要な役割を果たすと考えられている。しかし、食べ物の複雑な「風味」を感じるには、味覚よりも嗅覚が大きく関与し、鼻にある受容体が風味に反応することで味覚を補っているという。

なお、米国国民健康栄養調査()によると、米国成人の10%以上が過去1年以内に食べ物の味を全く感じなくなった経験があると回答している。また、23%が生涯に1度はにおいを感じなくなった経験があるという。(HealthDay News 2019年1月2日)

▼外部リンク
Can’t Taste Anything? You Might Want to Check Your Nose

HealthDay
Copyright (C) 2018 HealthDay. All rights reserved.
※掲載記事の無断転用を禁じます。
このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 海外

  • ウソ?本当?「サプリメントで健康になれる」を調査した結果…
  • 【話題】臓器が左右逆の女性、心臓はさらにすごいことになっていた!
  • 切除不能な膵臓がん患者の余命を延長させた「3つの因子」
  • 大規模調査で判明!見た目の美しさは、意外なところで評価されていた
  • 喫煙や飲酒より危険!成人死亡例の20%と関係する「危険な食生活」とは?