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抗がん剤の機能向上につながる新しいドラッグデザインを開発-九大

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2019年01月17日 PM12:15

抗がん剤開発で期待される「

九州大学は1月15日、化学反応でタンパク質の機能を阻害する新しい分子デザインを見出し、これを応用して強い薬効と高い安全性を併せ持つ抗がん剤が開発可能であることを発見したと発表した。この成果は、同大薬学研究院の王子田彰夫教授、進藤直哉助教、小野眞弓教授、大戸茂弘教授、長崎国際大学薬学部の山口泰史教授、名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所の桑田啓子助教、京都大学大学院工学研究科の浜地格教授らの研究グループによるもの。研究成果は、英科学雑誌「Nature Chemical Biology」に1月14日付で公開された。


画像はリリースより

一般に、低分子化合物の薬剤は、病気の原因となるタンパク質の機能を阻害することで効果を発揮する。中でも、化学反応によってタンパク質と結びつき、その機能を不可逆的に阻害する「コバレントドラッグ(共有結合阻害剤)」は、開発例は少ないものの、強力な薬効が持続すると期待できるため、近年、抗がん剤の開発で注目を集めている。一方で、コバレントドラッグは、標的以外のタンパク質と非特異的に反応することで副作用を起こす可能性が懸念されてきた。

標的特異性を高めることに成功、副作用軽減に期待

今回の研究では、このような非特異反応による副作用のリスクを軽減できる新しい分子構造として「CFA反応基」を見出し、これをコバレントドラッグ型の抗がん剤開発に応用した。結果、CFA反応基を有した抗がん剤は、既存のコバレントドラッグよりも高選択的に標的タンパク質と反応して、その機能を特異的に阻害した。マウスを用いた投与試験では、強い薬効と低い毒性が確認された。その他にも、CFA反応基が広い濃度範囲にわたり標的タンパク質に対する反応特異性を維持できること、非特異反応が可逆的であることなど、従来の反応基とは異なる優れた特性を複数持つことを見出した。

今回の研究により開発されたCFA反応基を用いるコバレントドラッグデザインは、今後、がん治療薬にとどまらず、さまざまな疾患の治療薬開発への応用が期待される。

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