医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 【静岡県立総合病院薬剤部が解析】認定薬剤師に高い介入効果-外来がん患者の指導管理業務

【静岡県立総合病院薬剤部が解析】認定薬剤師に高い介入効果-外来がん患者の指導管理業務

読了時間:約 2分18秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2019年01月11日 AM10:15


■診療報酬以上の経済効果確認

がん領域の認定資格を持つ薬剤師が実施する外来がん患者への介入効果は、認定を持たない薬剤師に比べて高いことが、静岡県立総合病院薬剤部の嘉屋道裕氏らが実施した研究で明らかになった。同院を受診した、延べ2200人以上の外来がん患者を対象に介入内容を解析したところ、医師に処方提案や疑義照会を実施した割合や、症状改善の割合は、認定を有する薬剤師の方が高かった。副作用発現の未然防止や重篤化回避による医療経済効果は1件当たり6355円に達し、認定を有する薬剤師の関与時に算定可能な「がん患者指導管理料」200点を大幅に上回るため、嘉屋氏は「診療報酬の改定が必要ではないか」と提案している。

薬剤師が算定可能な「がん患者指導管理料」は2014年の診療報酬改定で新設された。日本病院薬剤師会のがん薬物療法認定薬剤師、日本臨床腫瘍薬学会の外来がん治療認定薬剤師、日本医療薬学会のがん専門薬剤師が実施した場合に同管理料を算定できる。当時、認定資格の価値が診療報酬でも評価されたとして注目を集めた。その点数に見合うどころか、それ以上の価値のある業務を行っていることが、今回の解析で裏づけられた格好だ。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【医療機能評価機構】輸液を末梢静脈から誤投与-「中心静脈から」周知促す
  • 【公明党/立憲民主党】GMP認証の義務化求める-機能性表示食品で提言
  • 【厚労省】在宅訪問の駐車許可緩和-緊急時申請負担も軽減
  • 【消費者庁】機能性表示食品で検討会-日薬から富永常務が参加
  • 【腎臓学会など調査】紅麹中止で大半回復-死亡例に既往歴あり