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IBD男性患者は前立腺がんの罹患リスクが高い可能性

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2019年01月07日 AM10:00

炎症性腸疾患の男性患者で前立腺がんリスク増

クローン病や潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患(IBD)の男性患者は、前立腺がんの罹患リスクが高い可能性があることが、米ノースウェスタン大学フェインバーグ医学部泌尿器科准教授のShilajit Kundu氏らの研究で明らかになった。詳細は「European Urology」12月4日オンライン版に掲載された。


画像提供HealthDay

米国では、IBDの男性患者は約100万人と推計されている。Kundu氏らは今回、1996年から2017年にかけて、IBDの男性患者1,033人と年齢および人種をマッチさせたIBDのない男性9,306人を対照群として18年間追跡。IBDと前立腺がんとの関連を調べる後ろ向きコホート研究を実施した。

その結果、IBD患者群では、対照群と比べて前立腺がんリスクが約4.8倍であることが分かった。臨床的に明らかな前立腺がんリスクは、対照群と比べてIBD患者群で約4倍であった。また、60歳を超えると、対照群と比べてIBD患者群ではPSA(前立腺特異抗原)値が高いことも明らかになった。

以上の結果を踏まえ、Kundu氏は「IBDの男性患者では、IBDのない男性に比べて、より慎重に前立腺がんのスクリーニングを行う必要がある」と述べている。また、近年、前立腺がんのスクリーニングにはPSA検査が広く行われている。Kundu氏は「IBDの男性患者でPSA値の上昇がみられれば、それは前立腺がんの存在を意味している可能性がある」と説明している。

さらに、Kundu氏は「消化管に炎症を来している男性の多くはPSA値が高いが、多くの医師は単に炎症によるものと考えがちだ」と指摘。こうした男性でみられるPSA値の上昇を軽視すべきではないと強調している。

一方で、今回の研究はIBDが前立腺がんの原因であることを裏付けるものではなく、「IBDの男性患者の治療指針となるデータは今のところない」と、Kundu氏は付け加えている。(HealthDay News 2018年12月14日)

▼外部リンク
Crohn’s, Colitis May Be Tied to Prostate Cancer

HealthDay
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