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AI搭載の内視鏡画像診断支援ソフトウェアが承認取得-昭和大ら

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2018年12月12日 PM12:30

国内5施設で実施した臨床性能試験を経て

昭和大学は12月10日、人工知能()内視鏡画像診断支援ソフトウェア「(R)」が医薬品医療機器等法に基づき、クラスIII・高度管理医療機器として承認を取得したと発表した。この研究・開発は、同大横浜市北部病院消化器センターの工藤進英教授らの研究グループによるもの。

大腸がんは日本人女性のがん死亡数の1位、男性でも3位と近年増加傾向にある。その対策として、大腸内視鏡で早期がんや前がん病変である腫瘍性ポリープを切除することで、大腸がんによる死亡を大幅(53~68%)に減らせることが知られている。一方で、ポリープの中には、切除する必要のある腫瘍性ポリープと切除する必要がない非腫瘍性ポリープがあり、医師は検査中に両者を的確に判別する必要がある。

このような内視鏡診療を支援する目的で、昭和大学横浜市北部病院消化器センターは、名古屋大学大学院情報学研究科の森健策研究室(自動診断エンジン開発)、サイバネットシステム株式会社と連携して、内視鏡画像を解析し、医師による診断を補助するAIを2013年より研究・開発してきた。

専門医に匹敵する正診率98%、感度98%の精度で識別

今回開発を進めてきた内視鏡画像診断支援ソフトウェアのEndoBRAINは、国内5施設(昭和大学横浜市北部病院、国立がん研究センター中央病院、、静岡県立静岡がんセンター、東京医科歯科大学附属病院)による臨床性能試験を経て、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に基づき、12月6日にクラスIII・高度管理医療機器として承認を取得した(承認番号:23000BZX00372000)。


画像はリリースより

EndoBRAINは、オリンパス社製の超拡大内視鏡であるEndocytoで撮影された大腸の内視鏡画像情報をコンピュータ処理し、画像から腫瘍および非腫瘍の可能性を数値として出力する機能を有する、医師による病変の診断予測を補助するソフトウェア。AIの一種である機械学習手法(サポートベクターマシン)に基づき、約6万枚の内視鏡画像を学習。臨床性能試験では専門医に匹敵する正診率98%、感度98%の精度で腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープを識別し、非専門医の正診率を上回っていた。なお、EndoBRAINは市販後に撮影した画像を自ら学習して性能が変化するものではないという。

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