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閉経前の卵巣摘出で慢性腎臓病発症リスクが高まる可能性

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2018年10月04日 AM10:00

閉経前の卵巣摘出で慢性腎臓病リスク上昇か

閉経前に両側の卵巣を摘出した女性は、)を発症するリスクが高い可能性があるとする研究結果が「Clinical Journal of the American Society of Nephrology」9月19日オンライン版に発表された。研究を実施した米メイヨー・クリニックのWalter Rocca氏らは、卵巣摘出後に女性ホルモンのエストロゲンが欠乏することが要因ではとの見方を示している。


画像提供HealthDay

米疾病対策センター(CDC)によると、米国ではCKDは9番目に多い死因であるという。CKDが進行して末期腎不全に至ると、透析の導入や腎移植が必要になる。これまでの研究で、女性ホルモンであるエストロゲンが腎臓に保護的に働くことが示されていた。そこで、Rocca氏らは今回、閉経前女性を対象に両側の卵巣摘出による腎機能への影響について検討した。

対象は、1988~2007年に、50歳になる前に両側の卵巣を摘出したミネソタ州の閉経前女性1,653人(卵巣摘出群)と、年齢をマッチさせた(±1歳)同数の卵巣を摘出していない女性(対照群)。中央値で14年間の追跡を実施した。

解析の結果、追跡期間中のCKDの発症率は、対照群の13.6%に対して卵巣摘出群では20.2%であり、卵巣摘出群でCKDリスクは1.42倍であった。特に、45歳以下の女性におけるCKD発症率は、対照群の10.1%と比べて卵巣摘出群では17.6%と、卵巣摘出群でそのリスクは1.59倍であることが分かった。

Rocca氏によると、今回の研究は比較的若い女性においてエストロゲンの欠乏と腎機能の障害が関連することを示した初めてのものだという。今回は因果関係が証明されたわけではないが、この結果を踏まえ、同氏らは「卵巣摘出術について検討している女性はCKDのリスクが高まることを認識しておくべきだ。乳がんや卵巣がんの遺伝的なリスクが高い場合を除けば、予防的な卵巣の摘出は勧められない」と述べている。(HealthDay News 2018年9月19日)

▼外部リンク
Ovary Removal Linked to Kidney Disease

HealthDay
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