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生殖補助医療で生まれた子どもは高血圧になりやすい

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2018年09月18日 AM10:00

体外受精で生まれた子どもは高血圧リスクが高い可能性

体外受精や顕微授精などの生殖補助医療()によって生まれた子どもは高血圧になりやすいことが、10歳代の若者を対象とした新たな研究で示唆された。詳細は「Journal of the American College of Cardiology」9月11日号に掲載された。


画像提供HealthDay

ベルン大学(スイス)のEmrush Rexhaj氏らが実施した今回の研究では、ARTによって生まれた健康な10歳代の若者54人と、年齢と性をマッチさせた自然妊娠により生まれた43人(対照群)を対象に24時間自由行動下血圧測定(ABPM)を行った。その結果、ARTにより生まれた若者の群では、対照群に比べて24時間血圧の平均値が高く、血圧変動も大きいことが分かった。また、ART群では8人(約15%)が高血圧の診断基準(130/80mmHg超)に達していたのに対し、対照群では1人に過ぎないことも明らかになった。

これまでの研究で、ARTによって生まれた子どもは早い時期から血管の老化が進み、動脈硬化が進展しやすいことが報告されている。このことが高血圧の早期発症をもたらしている可能性があると、専門家らは指摘している。このうちの一人で米フロリダ大学ヘルスの循環器内科医であるKi Park氏は「この研究は非常に重要だ。ARTで生まれた子どもには、長期的に血管が変化している徴候が確かに認められ、それがごく早い時期に現れている」と述べている。

米国では10歳代の高血圧の有病率は3.5%と推定されており、この研究論文の付随論評を執筆した米ハーバード大学医学部のLarry Weinrauch氏は「今回示された15%という数値は注目すべきものだ」と強調する。「ARTで生まれた子どもは高血圧のリスクが高いことを知っておく必要がある」と同氏は述べ、定期的な血圧測定の方法などについて小児科医に相談するよう助言している。

ARTには主に体外受精(IVF)や卵細胞質内精子注入法(ICSI)といった顕微授精などがある。Weinrauch氏によれば、米国では毎年、出生児の約1.7%がARTにより誕生している。同氏は「ARTは不妊に悩むカップルにとってすばらしい技術だ。これまでに600万人を超える子どもがこの技術により誕生している」と述べる一方で、成長に伴って現れる健康への影響について、今後も徹底した研究を続けることが重要だとしている。

また、今回対象とした子どもの母親は比較的若く健康で、早産や低出生体重児などもみられなかった。このことから、ParkとWeinrauchの両氏は、ARTによって生まれた子どもで血管機能の低下がみられた原因は、両親の健康状態ではなくARTそのものによる影響ではとの見方を示している。Rexhaj氏も、研究に参加した子どもの兄弟には血管機能に異常はみられなかったほか、これまでの動物実験でARTが血管の発達に影響を及ぼす可能性が示唆されていると指摘している。

ただ、今回の結果はARTと子どもの高血圧の因果関係を証明するものではない。Weinrauch氏によればARTの歴史は1978年に始まったばかりで、ARTで生まれた人が心疾患や脳卒中を発症するリスクが平均を上回るかどうかはまだ結論づけられないという。Rexhaj氏は「ただ一つ言えることは、誰もがそうであるように、ARTで生まれた人も健康的な生活習慣を守るべきということだ」と話している。(HealthDay News 2018年9月4日)

▼外部リンク
IVF May Put Children at Risk for High Blood Pressure

HealthDay
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