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【米国】フルオロキノロン系抗菌薬に安全性情報発出、新たな副作用の可能性に警告

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2018年07月24日 AM10:00

米FDAがフルオロキノロン系薬の警告を再び強化

米食品医薬品局(FDA)は7月10日、フルオロキノロン系抗菌薬の安全性情報を発出し、新たな副作用の可能性に対する警告を強化するため製品表示の改訂を承認した。今回は新たに、せん妄や記憶障害などの精神神経系の副作用と重篤な低血糖に関する警告が加えられた。


画像提供HealthDay

米国で承認されているフルオロキノロン系抗菌薬にはレボフロキサシン、シプロフロキサシン、シプロフロキサシン徐放錠、モキシフロキサシン、オフロキサシン、gemifloxacin(国内未承認;ゲミフロキサシン)およびdelafloxacin(同;デラフロキサシン)などがあり、ジェネリック薬は60種類を超える。FDAによれば、今回の警告強化の決定はFDAへの有害事象報告と医学誌に掲載された症例報告のレビューに基づくものであるという。

FDA医薬品評価研究センター抗菌剤室長のEdward Cox氏はプレスリリースで、「フルオロキノロン系薬は、一部の細菌性肺炎など、そのベネフィットがリスクを上回る重篤な細菌感染症の治療に汎用されている」と述べている。ただし、2016年には、急性副鼻腔炎や急性または慢性の気管支炎、合併症のない尿路感染症の患者の治療では、一般にフルオロキノロン系薬のベネフィットよりも副作用のリスクが上回るため全身投与は行うべきでないとする警告が加わっている。

また、フルオロキノロン系薬の製品表示には既に、精神神経系の副作用に関する警告が記載されているが、その内容は薬剤により異なっていた。今回の改訂では、精神神経系の副作用はその他の中枢神経系の副作用とは分けて記載するほか、全ての薬剤にこうした警告を記載することを求めている。今後、フルオロキノロン系薬の製品表示には、低血糖性昏睡に加えて精神神経系の副作用〔注意障害、見当識障害、焦燥感(agitation)、神経過敏、記憶障害、せん妄など〕をもれなく記載する必要性が生じる。

なお、フルオロキノロン系抗菌薬には既に2008年7月には腱炎と腱断裂、2011年2月には重症筋無力症の悪化、2013年8月には不可逆性の末梢神経障害に関する安全性情報が発出されている。さらに2016年には上記のフルオロキノロン系薬の全身投与を避けるべき感染症のほか、同薬が腱や筋、関節、中枢神経系などの障害をもたらし、場合によっては永続的な副作用が起こる可能性についても警告が出されている。(HealthDay News 2018年7月11日)

▼外部リンク
FDA Slaps Stronger Warnings on Potent Class of Antibiotics

HealthDay
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