医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 【東北医科薬科大病院】院内フォーミュラリーを導入-ビスホスホネート製剤で開始

【東北医科薬科大病院】院内フォーミュラリーを導入-ビスホスホネート製剤で開始

読了時間:約 3分25秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年06月18日 AM10:00


■患者目線で先発品も推奨薬に

東北医科薬科大学病院は、4月から医薬品の使用指針として院内フォーミュラリーを導入した。後発品のシェアが8割を超えるにもかかわらず、薬剤費の増加に歯止めがかからないことから、新たなシステムとしてフォーミュラリーの導入が必要と判断。第1弾として、ガイドラインに一般名でエビデンスの記載があり、適応症範囲が狭いビスホスホネート製剤から開始した。整形外科医の意見を踏まえ、第1推奨薬に後発品と月1回製剤の先発品を並列で定め、患者のアドヒアランスを考慮した格好となった。渡辺善照薬剤部長は、「単に経済性と有効性だけで選ぶのではなく、患者さん目線の評価を加えた形のフォーミュラリー策定が大事なポイントではないか」と話す。他の薬効群でも検討を進め、将来的には保険薬局も参加する地域フォーミュラリーへと発展させたい考えだ。

左から渡辺薬剤部長、菊池主任薬剤師

5年前まで民間病院だった同院は、旧東北薬科大の医学部新設を受け、2016年4月に大学病院となったことから、教育機関としての体制を整えるため新たな診療科を増設した。これに伴い、医師数と患者数も拡大し、薬剤費は急速に増加の一途をたどった。既に同院の後発品シェアは80%を超えていたが、膨らみ続ける薬剤費に対し、後発品の使用促進だけでは医療費抑制効果に限界があると判断。新たな仕組みとして、使用薬剤に優先順位をつけるフォーミュラリーの導入を検討することになった。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【生物由来技術部会】「アクーゴ」は継続審議に-品質面で追加データ要求
  • 【厚労省】研修期間は「1年間以上」-薬剤師卒後研修に指針
  • 【行政評価・監視委】20歳以上にも規制強化を-濫用の恐れのある医薬品
  • 【医薬品情報学会】口腔OTCの根拠公表-鎮痛薬服用前後で効果
  • 【茨城県/順天堂大】「茨城県地域枠」で協定締結-在学中に月10万円貸与