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自分の「老けた顔の画像」で日焼け習慣を断念する傾向に

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2018年06月13日 AM10:00

「老化する顔の画像」が日焼け抑止に有効か

日焼けを求める「太陽崇拝者」でも、自分の顔が紫外線を浴びて老いていく過程を画像で見せられると、日焼けの習慣を断念する可能性が高まることが、米サンディエゴ州立大学心理学部のAaron Blashill氏らによるランダム化比較試験(RCT)から明らかになった。日焼けを好む米国の大学生約200人を対象としたこの試験では、「」と呼ばれる映像技術を用いた画像で将来予測される顔の変化を見せることが、日焼け行動の抑止に有効であることが示されたという。詳細は「Body Image」6月号に掲載された。


画像提供HealthDay

今回、Blashill氏らが使用したのは、人種や年齢、生活習慣が異なる7,000人もの顔の画像の解析結果に基づき開発された「APRIL Age Progression Software」と呼ばれるモーフィングのソフトウェアだ。真っ白な壁を背景に無表情の状態で撮影した顔写真を用意すれば、このソフトウェアによって特定の要因(今回のRCTでは日常的に過度の紫外線を浴びること)による顔の形状の変化を反映した画像が生成され、さらに連続した画像で加齢に伴う顔の変化も示される。なお、こうした加齢による変化を示した画像は、最高で72歳時の分まで生成できるという。

これまでにもこのソフトウェアを用いたさまざまな研究が実施されてきた。例えば、喫煙者に対して喫煙を続けた場合に予測される将来の顔の変化を見せたところ、禁煙を促す効果が認められたとする研究結果が報告されている。今回の研究でBlashill氏らは、このソフトウェアを使用した介入による日焼け行動への影響について検討した。

対象は、過去1カ月以内に日焼けマシーンや日光浴などで日焼けをした経験があり、翌月も日焼け行動を予定している学生219人。全ての対象者に日光の安全性と日焼け予防に関する米疾病対策センター()の資料に目を通すよう指示し、それに加えてモーフィングのソフトウェアを使用して過度の紫外線を浴び続けた場合に予測される顔の変化を画像で示す群(モーフィング群)とマインドフルネスを実施する群(マインドフルネス群)、追加の介入は実施しない群(対照群)のいずれかにランダムに割り付けた。

なお、モーフィング群では撮影した顔写真を処理して日常的に紫外線を浴びた場合に予測される顔の画像(全て3D)を生成し、2年ごとの画像をつなぎ合わせて顔の変化を示した。72歳までの変化を示した後は、現在の年齢の10歳上の時点まで画像を若返らせた。さらに、10歳上の画像では、紫外線を浴び続けた場合と浴びなかった場合の10年ごとの変化を提示した。

その結果、1カ月の追跡期間中にモーフィング群ではマインドフルネス群および対照群と比べて日焼けマシーンによる日焼けの頻度が60%低下し、屋外での日焼けの頻度も12%低下した。

専門家の一人で皮膚がん財団の上級副理事長であるElizabeth Hale氏は「われわれの財団は、危険で死に至る可能性もある日焼けの回避を促すための、あらゆる取り組みを支持する」と表明。その上で「紫外線には発がん性があることが証明されている。屋内か屋外かにかかわらず日焼けは若年期からの皮膚の老化、つまり、しわやたるみ、しみなどをもたらし、危険性の高い皮膚がんの発症にもつながる可能性がある」と強調している。(HealthDay News 2018年5月31日)

▼外部リンク
‘Face-Aging’ Photos Convince Tanners to Shun the Sun

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