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ロボットを併用した機軸行動訓練で自閉症児の症状がより軽減

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2018年05月22日 AM10:00

自閉症児の行動療法に役立つロボットが登場

人型ロボットは自閉症の幼い子どもが他人と向き合うのに一役買うかもしれない。(「ナウ」と読む)と名付けられた教育用人型ロボットを行動療法に併用した結果、ロボットを使用しなかった場合に比べてソーシャルスキルの大幅な向上が認められたとオランダの研究グループが報告した。この研究は、国際自閉症研究学会(INSAR 2018、5月9~12日、オランダ、ロッテルダム)で発表された。


画像提供HealthDay

自閉症の子どもは社交性や共感性に乏しく、他人と目を合わせてコミュニケーションを取ることが難しい。また、笑顔やしかめっ面といった表情から社会的手掛かり(social cue)を得ることが苦手で、自分を表現するのにも困難を伴う。このような子どもには、機軸行動訓練(PRT)と呼ばれる指導法が数十年前から用いられている。これは、遊びを通して自閉症児に、社会的に望ましい行動を学びたいという意欲を高めてもらおうという行動療法の一種である。

今回の研究では、PRT単独と比べて、ロボットを併用したPRTが、自閉症児により持続的な影響を与えるかどうかを調べた。NaoはフランスのAldebaran Robotics社が製造する身長60cmの人型ロボットである。Naoは歩行や会話、ダンスができ、子どもたちとコミュニケーションを取ることで、人の表情を読み取ったり、適切なアイコンタクトをとったりする能力を向上させるように支援し、子どもが課題に成功するとハイタッチまでしてくれる。

研究では、自閉症児を対象にセラピストが週1回、計20回のセッションで、ロボットを用いて物や行動を要求する、助けを求める、質問をするなどのスキルの向上を目的とした7段階9種類のゲームを行った。セッション終了から3カ月後、ソーシャルスキルに関する質問表を用いて、親に子どもの自閉症の症状を判定してもらった。その結果、PRT単独または標準的な指導を受けた子どもに比べて、ロボット教育を受けた子どもの方が自閉症症状が軽減したことが分かった。

研究を率いたラドバウド大学医療センター(オランダ)のIris Smeekens氏によると、一般に子どもは皆ロボットと遊ぶのが大好きだが、自閉症児は特にロボットによく反応することが、先行研究により分かっているという。「自閉症児は興味があることを繰り返し聞きたがる傾向があり、親や教師では対応し切れないことがあるが、ロボットはこうした子どもにも対応できる。また、ロボットは人間に比べて反応が単純で、行動が予測できるため、多くの子どもの興味を引くようだ」と同氏は説明する。専門家の一人で米自閉症科学財団(ASF)のAlycia Halladay氏は「行動療法とロボットを併用した今回の研究は有望なものである」と述べている。

Smeekens氏も「今回の結果は有望」としつつも、次のステップは、実際にロボットが臨床に導入される前に、さらに多くの施設で長期にわたるロボット教育の有用性を追跡するとともに、一人ひとりの子どもに適した治療を提供できるよう、ゲームの内容や難易度のレベルを調節できるようにしていくことだと述べている。

学会発表された研究は、論文審査のある医学雑誌に掲載されるまでは予備的なものと見なす必要がある。(HealthDay News 2018年5月9日)

▼外部リンク
Meet Nao, the Robot That Helps Treat Kids With Autism

HealthDay
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