医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 海外 > 適正体重を上回ると爪真菌症リスクが上昇か

適正体重を上回ると爪真菌症リスクが上昇か

読了時間:約 1分41秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年04月10日 AM10:00

体重の増加で爪水虫リスクも上昇?

肥満は文字通り頭から爪先まで全身に悪影響を及ぼすようだ。カトリック大学校医学部(韓国)のJi Hyun Lee氏らによる研究から、体重が適正体重を上回ると爪白癬()などの爪真菌症リスクが高まることが明らかになった。この研究結果は「Journal of the American Academy of Dermatology」3月号に掲載された。


画像提供HealthDay

爪真菌症は爪に真菌が感染して爪の混濁や肥厚、変形などをもたらす疾患だ。その多くを白癬菌と呼ばれる真菌の感染による爪白癬が占めている。爪白癬のリスクは加齢に伴い上昇するほか、糖尿病患者や免疫が低下した人でも上昇することが明らかになっているが、BMIが高い人でも上昇する可能性があることが複数の研究で示唆されているという。

そこでLee氏らは今回、韓国の国民健康保険加入者のうち20歳以上の成人約900万人を対象に、2005~2012年のBMIの変化と爪真菌症との関連について検討した。その結果、BMIの上昇に伴い爪真菌症の発症率が高まることが明らかになった。例えば、1,000人当たりの爪真菌症の発症率は、BMI18.5以下の人の12.5件に対してBMI30以上の人では29.7件と2倍以上の開きがあった。

この結果について、米国の皮膚科を専門とする医師らは「驚くものではない」と口を揃える。米レノックス・ヒル病院の皮膚科医であるMichele Green氏は「確かに爪真菌症の患者には肥満の人や糖尿病前症、糖尿病の患者が多い印象がある」とコメント。その上で「爪真菌症は極めて高い頻度でみられる疾患だが、一部の患者には激しい痛みをもたらし、他の感染症を合併しやすくなる」と説明している。

また、米ノースウェル・ヘルスの皮膚外科医であるVictoria Sharon氏によると、米国では成人の4人に1人に爪真菌症があるとの推計が報告されているという。同氏は「爪真菌症はほとんどの場合、生命に関わるものではなく、無症状であることも多いため、患者にとって最大の悩みは爪の外見が損なわれることだ」と話す。

当然だが、爪真菌症のリスクの低減には適正体重を維持するか、既に過体重であるなら適正体重まで減量することが役に立つ。ただし、前出のGreen氏は「真菌感染症には有効な治療法がある」と強調し、「感染した場合には、できるだけ早期に外用薬による治療を開始するのがベストだ。重症の場合は経口抗真菌薬を3カ月以上は使用する必要がある」と説明している。(HealthDay News 2018年3月23日)

▼外部リンク
Another Downside of Weight Gain: Toenail Fungus

HealthDay
※掲載記事の無断転用を禁じます。
このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 海外

  • 離婚や家族の死、金銭トラブル…重大かつネガティブなライフイベントで脳の老化が加速
  • FDA、純カフェイン・高濃度カフェインを含有するサプリメントの販売を禁止
  • 高齢者にも新しい脳神経細胞を生成する能力がある可能性
  • 【CDC調査】「悪夢のスーパー耐性菌」感染拡大の可能性
  • 電子たばこの規制延期で米国小児科学会らがFDAを提訴