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オレキシン2型受容体作動薬がモルヒネの副作用である眠気を改善-慈恵大と筑波大

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2018年03月29日 PM12:00

眠気や注意力低下など副作用を引き起こす麻薬性鎮痛薬

慈恵大学は3月27日、ラットを用いた実験により、オレキシン2型受容体作動薬がモルヒネの副作用である眠気を改善することを発見したと発表した。この研究は、東京慈恵会医科大学の下山恵美氏らのグループ、筑波大学国際統合睡眠研究機構ほかの共同研究チームによるもの。研究成果は「Anesthesiology」に掲載されている。

モルヒネなどの麻薬性鎮痛薬は、中枢神経系に作用することで、がんなどの強い痛みを伴う症状を和らげる。しかし、その鎮痛作用にはきわめて大きなメリットがある一方で、しばしば眠気や注意力の低下などの副作用を引き起こすため、患者が日常生活をおくる上で支障をきたすことがある。

眠気を抑えるために鎮痛薬の服用量を制限することになるが、それでは十分な鎮痛効果が得られない場合もあるため、副作用を緩和させるための新たな戦略の開発が求められている。

オレキシン2型受容体作動薬とモルヒネを投与

研究チームは、睡眠覚醒を制御する上で重要なオレキシン2型受容体に選択的に働く作動薬()を用いて、モルヒネによる眠気の副作用を緩和する新たな可能性を検討。モルヒネのみをラットに投与した場合と、モルヒネとYNT-185の両方を投与した場合に、脳波や行動にどのような変化があらわれるかを評価した。

画像はリリースより

その結果、モルヒネのみを投与したラットからは、脳波では眠気をきたしていることを示唆する振幅の大きな周波数の低い波が見られると同時に、行動量の減少や音に対する反応が遅くなる現象を観察。一方、モルヒネとYNT-185の両方が投与されたマウスでは、モルヒネによるこれらの副作用が緩和されていることが確認されたという。その際、鎮痛作用まで消失している可能性も疑われたが、行動実験により、鎮痛作用は維持されたままの状態であることが確認されたとしている。

これらの結果から、オレキシン2型受容体の活性化が麻薬性鎮痛薬による眠気の改善に有効であることが示唆された。研究チームは「オレキシン2型受容体作動薬には麻薬性鎮痛薬による眠気の副作用を抑制する効果があることが確認されたことから、治療薬として将来的に有望であると考えられる」と述べている。

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