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良性成人型家族性ミオクローヌスてんかんの新たな発症機構を明らかに-東大

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2018年03月08日 PM12:00

指定難病「」に含まれる疾患

東京大学は3月6日、てんかんのひとつのタイプである、(BAFME)の新たな発症機構を解明したと発表した。この研究は、同大医学部附属病院22世紀医療センター 分子神経学講座、同大学大学院医学系研究科の辻省次特任教授、同大学医学部附属病院神経内科の石浦浩之助教らの研究グループによるもの。研究成果は「Nature Genetics」に掲載されている。


画像はリリースより

BAFMEは、1990年頃に疾患概念が確立された疾患で、厚生労働省が定める指定難病のひとつである進行性ミオクローヌスてんかんに含まれる疾患。通常、認知機能障害などは出現しないこと、進行はあっても極めて緩徐であることから、良性という名前がつけられている。この疾患については、遺伝子座が第8番染色体長腕にあることが判明していたが、候補領域の全遺伝子のエクソンの詳細な解析を行っても、原因となる遺伝子変異は見出せておらず、その原因は不明のままだった。

イントロンに新規の5塩基繰り返し配列が挿入

今回、研究グループは、、京都大学、、西新潟中央病院をはじめとする多施設共同研究により、51家系100名の協力のもと、次世代シーケンサーを駆使した研究を実施。その結果、タンパク質を作る情報を持たないイントロン(非コード領域)に、元のゲノム上には存在しない、異常に伸長した新規の5塩基繰り返し配列が挿入されていることが原因となっていることを発見したという。このような配列の変化は、これまで、てんかんでは全く知られていなかった現象であり、この5塩基の繰り返し配列の異常伸長は、49家系において、SAMD12という遺伝子のイントロン中に生じていることを見出したが、2家系では、TNRC6A、RAPGEF2という別の遺伝子に存在していた。また、繰り返し配列の繰り返し数は、およそ440~3,680回の範囲だったという。3つの遺伝子に同じ繰り返し配列の異常伸長が認められることは、このような繰り返し配列の異常伸長そのものが重要で、存在する遺伝子の種類に依存しないことを強く示すとしている。

さらに異常伸長したTTTCAという5塩基の繰り返し配列は、RNAとして転写された後、神経 細胞内に集積、凝集して、RNA fociという凝集体を形成していることも解明。これまでいくつかの疾患でイントロンの繰り返し配列の異常伸長が見いだされてきたが、てんかんにおいて繰り返し配列を持った異常RNAが病態に関与していることを示した初めての例だという。

これまでBAFMEでは、抗てんかん薬を用いた対症的な治療が行われていたが、今回の研究成果によって発症機構が判明したことから、その機構に直接介入するような、より効果的な治療法の開発が期待される。また、研究グループは「進行性ミオクローヌスてんかんはもとより、さまざまな原因未解明の疾患の研究に幅広く応用され、発症機構の解明研究や治療法開発研究に結びつくことが期待される」と述べている。

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