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ロルラチニブ、ALK陽性/ROS1陽性進行NSCLCのP2試験結果発表-米ファイザー

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2017年11月01日 PM01:15

開発中の次世代ALK/ROS1チロシンキナーゼ阻害剤

米ファイザー社は10月16日、開発中の次世代チロシンキナーゼ阻害剤「ロルラチニブ」の第2相試験の全結果を発表した。この結果は、横浜で開催された国際肺癌学会(IASLC)第18回世界肺癌学会議(WCLC)の口頭セッションにて、治験責任医師で豪メルボルンのピーター・マッカラムがんセンター腫瘍内科医であるBenjamin Solomon教授によって発表された。

ロルラチニブは、同社が開発中の次世代ALK/ROS1チロシンキナーゼ阻害剤。ALK融合遺伝子とROS1融合遺伝子の染色体再構成を有する非臨床肺がんモデルにおいては、高い活性を示したという。同剤は、とくに他のALK阻害剤に抵抗性を示す変異腫瘍に対しても効果を発揮できるよう、また、血液脳関門を通過できるように設計されている。なお、2017年4月26日には、FDAが同剤を1剤以上のALK阻害剤による前治療歴を有するALK陽性転移性非小細胞肺がん()治療におけるブレークスルー・セラピー(画期的治療薬)に指定している。

今回、結果が発表された第2相試験は、脳転移がない、あるいは無症候性の脳転移(治療歴の有無を問わない)を有する患者計275名を対象に、ロルラチニブの抗腫瘍活性と安全性を検討。参加者は、バイオマーカー(ALK陽性/ROS1陽性)と前治療歴をもとに、6つのコホートに割り付けられた。主要評価項目は、独立中央判定(ICR)に基づく客観的奏効率(ORR)と頭蓋内ORR(IC-ORR)だった。

ALK陽性・未治療患者のORRは90%、ROS1陽性患者のORRは36%

同試験で得られた併合解析結果は以下の通り。

  • ALK陽性、未治療の患者:ORRは90%(27/30; 95% CI: 74, 98)、IC-ORRは75%(6/8; 95% CI: 35, 97)。
  • ALK陽性、クリゾチニブによる前治療歴ありの患者(化学療法による治療歴を問わない):ORRは69%(41/59; 95% CI: 56, 81)、IC-ORRは68%(25/37; 95% CI: 50, 82)。
  • ALK陽性、クリゾチニブ以外のALK阻害剤による前治療歴ありの患者(化学療法による治療歴を問わない):ORRは33%(9/27; 95% CI: 16, 54)、IC-ORRは42%(5/12; 95% CI: 15, 72)。
  • ALK陽性、2または3レジメンのALK阻害剤による前治療歴ありの患者(化学療法による治療歴を問わない):ORRは39%(43/111; 95% CI: 30, 49)、IC-ORRは48%(40/83; 95% CI: 37, 59)。
  • ROS1陽性の患者(前治療歴の有無を問わない):ORRは36%(17/47; 95% CI: 23, 52)、IC-ORRは56%(14/25; 95% CI: 35, 76)。

なお、ロルラチニブの忍容性は概ね良好だったという。有害事象の大部分は軽度から中等度で、ロルラチニブの減量や投与中断、または標準的な薬物療法によって管理可能だった。治療に関連する死亡はなく、薬剤関連の有害事象による中止率も低かった(3%)。最もよく認められた有害事象は、高コレステロール血症(81%)、(60%)、浮腫(43%)、末梢神経障害(30%)、体重増加(18%)、認知的変化(18%)、気分的変化(15%)、疲労(13%)、下痢(11%)、関節痛(10%)、AST増加(10%)。

同社は、この第2相試験のデータを基に、FDAを含む各地域の規制当局との協議を進めていくとしている。

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