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緑内障の重症度、活性酸素を消去する抗酸化力と相関-東北大

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2017年08月23日 PM12:30

近年注目される緑内障の発症・進行と酸化ストレスの関係性

東北大学は8月21日、緑内障患者における全身の抗酸化力と緑内障重症度の関係を明らかにしたと発表した。この研究は、同大大学院医学系研究科眼科学分野の中澤徹教授、檜森紀子助教、浅野良視医師らのグループによるもの。研究成果は、「Scientific Reports」に掲載されている。


画像はリリースより

緑内障は、日本人の中途失明原因第1位の眼科疾患。現在、唯一エビデンスのある治療法は薬物、レーザー、観血手術などによる眼圧下降療法だが、日本の緑内障患者の多くは眼圧が正常範囲である正常眼圧緑内障であり、眼圧以外の因子が発症に関わっている可能性がある。

酸化ストレスは、生体内で発生した活性酸素が自身の持つ抗酸化力を上回ると、タンパク質、脂質、核酸などを障害し、細胞機能低下を引き起こす原因になる。近年、緑内障の発症・進行に酸化ストレスが関与する可能性が注目されている。そこで今回、眼圧以外の緑内障へ影響を与える因子として抗酸化力に着目し、緑内障の重症度との関係を調べたという。

65歳以下の男性緑内障患者、BAPと網膜神経節細胞数で正の相関

今回の研究では、抗酸化力の指標となるBAP(Biological Antioxidant Potential)を、ヒトの血液サンプルからフリーラジカル分析装置を用いて測定。その結果、65歳以下の比較的若年男性の緑内障患者において、BAPと緑内障重症度である網膜神経節細胞数に正の相関があることを見出したという。さらに、65歳以下の男性緑内障患者の解析を行った結果、BAPは網膜神経節細胞数に対して影響を及ぼす因子であることが示されたとしている。

この結果より、65歳以下の男性において、抗酸化力が低いと緑内障が重症化しやすいことが明らかになった。また、今回の研究によって、抗比較的若年の緑内障患者における全身的な抗酸化治療は、視野維持に有効な治療法になる可能性があると示された、と研究グループは述べている。

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