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進行がん患者、オンラインツールで医師に症状報告することでOS延長

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2017年06月16日 AM10:00

症状を報告するオンラインツールでがん患者の生存期間が延長

化学療法を受けている進行がん患者にタブレット端末などを用いてオンラインで症状を医師などに報告してもらうツールを導入した結果、全生存期間(OS)が延長したとするランダム化比較試験の成績が明らかになった。この知見は米国臨床腫瘍学会(ASCO 2017、6月2~6日、シカゴ)で発表された。


画像提供HealthDay

試験を実施した米ノースカロライナ大学ラインバーガー総合がんセンター教授のEthan Basch氏らは「ツールによって患者に症状が現れてから医療チームが対応するまでの時間を短縮できたことが生存期間の延長につながったのではないか」との見方を示している。

Basch氏によると、化学療法を受ける患者には重い症状が現れることが少なくないが、医師や看護師はその一部しか把握していないのが現状だという。ASCO次期会長のBruce Johnson氏も「症状があっても医師には連絡せず、次回の受診日まで我慢してしまう患者は多い」と指摘。しかし、進行がん患者の症状の悪化はがん増悪の前兆であるため、医師は症状に注意を向けることでがんの進行を抑え、患者の余命延長につなげられる可能性があるとしている。

今回の試験では、タブレット端末などを利用して化学療法を受けている患者によくみられる12の症状(食欲減退、呼吸困難、、ほてり、悪心、疼痛など)の有無や程度について患者が医療チームにリアルタイムで報告できるコミュニケーションツール“Symptom Tracking and Reporting(STAR)”の有効性が検証された。泌尿器がんや婦人科がん、、肺がんなどの進行がん患者766人を、このツールを定期的に使用する群と通常の治療を受ける群にランダムに割り付けた。

その結果、OSは通常治療群の26.0カ月に対してツールを利用した群では31.2カ月と、約5カ月延長することが示されたという。この結果について、Basch氏は「わずかな差と捉える向きもあるかもしれないが、これは転移がんを標的とするさまざまな分子標的治療薬を上回る効果といえる」と説明している。

なお、Basch氏らによる以前の研究では、このツールを使用することでがん患者のQOLが向上し、救急部門の受診や入院が減少したほか、忍容性が低下することなく化学療法を受けられる期間が延長したという。

Johnson氏は「この技術は患者と医療チームの双方に利益をもたらす。コミュニケーションが円滑になることで医師は疑わしい症状にタイムリーに対応できる可能性が高まる」と期待を寄せている。

学会発表された研究結果は査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2017年6月4日)

▼外部リンク
Reporting Symptoms Online to Docs Helps Cancer Patients Live Longer

HealthDay
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