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制御性T細胞、幹細胞による発毛の促進に欠かせないことが明らかに

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2017年06月08日 AM10:00

脱毛に免疫細胞の異常が関与する可能性

免疫細胞の異常が脱毛に寄与している可能性が、新たな研究で示唆された。マウスを用いた実験で、炎症を制御する免疫細胞の一種である制御性T細胞(Treg)が、幹細胞による発毛の促進に欠かせないことが明らかになった。


画像提供HealthDay

米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の研究チームは、Tregを欠損させると幹細胞が毛包を再生できなくなることを突き止めた。研究チームの一員で同大学助教授のMichael Rosenblum氏は「毛包は絶えず再生している。毛髪が抜け落ちると、毛包全体が再度成長する必要がある。このプロセスは幹細胞のみに依存すると考えられてきたが、Tregも重要な役割を担っていることが分かった。Tregをノックアウトすると毛髪は育たない」と説明している。

また、同氏は「今回の研究結果から、Tregの欠損は自己免疫疾患である円形脱毛症だけでなく、男性型脱毛症をはじめとする他の脱毛症の要因にもなる可能性が示唆された」と指摘。動物を用いた研究結果はヒトでは同じ結果が得られないことも多いが、発毛におけるTregの役割について解明が進めば、ヒトの脱毛治療の向上につながる可能性もあるという。

さらに今回の研究結果は、免疫細胞がこれまで考えられていたよりも重要な役割を担っていることを裏づけるものでもある。Rosenblum氏は、「毛包幹細胞は損傷した皮膚の再生にも関与していることから、今後、創傷の修復におけるTregの役割についても検討する予定である。免疫細胞は組織内で感染症と闘うのに対し、幹細胞は損傷した組織を再生させる役割を担うと考えられてきたが、今回の研究結果から、幹細胞と免疫細胞は相互に作用して再生を可能にしていることが分かった」と述べている。(HealthDay News 2017年5月25日)

▼外部リンク
Haywire Immune Cells May Help Cause Baldness

HealthDay
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