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独自の取り組みを行う薬局を表彰、「みんなで選ぶ薬局アワード」

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2017年04月13日 PM04:00

「積極的な役割を果たす薬局を知ってほしい」

全国の創意工夫している薬局を表彰する第1回「(主催:一般社団法人薬局支援協会)」が9日、都内で開催され、最優秀賞に東京都板橋区のヒルマ薬局小豆沢店、特別審査員賞に三重県津市の健やか薬局高野尾店、オーディエンス賞に大分県別府市の有限会社キムラ薬局本店が選ばれた。

同アワードは、一般向けに保険薬局の具体的な取り組みを周知する目的で、今回が初めての開催。開催を企画した一般社団法人薬局支援協会代表理事で自らも薬剤師である竹中孝行氏は、「一般の方からは、薬局はどこへ行っても同じと思われているが、素晴らしい取り組みを行っている薬局は数多くある。今後の医療で薬局や薬剤師の求められている役割は大きいにもかかわらず、悲観的なことばかりが語られている。薬局がどうしていきたいかを論じるとともに、積極的な役割を果たしている薬局を少しでも知ってもらいたい」と開催意図を説明した。

同アワードにはインターネット上での募集を通じ、独自の取り組みを行っていると自負する全国の26薬局がエントリー。二度にわたる事前審査を経て、最終選考に残った6薬局が会場でプレゼンテーションを実施し、会場の参加者約110人による投票と薬剤師、、患者団体代表などで構成される特別審査員8人による審査が行われた。

スタッフの夢を実現、患者へも好影響与えた事例も

最優秀賞となったヒルマ薬局小豆沢店の比留間康二郎氏は、「必要なのは『薬』じゃなくて『あなたの夢』ヒルマ薬局の挑戦!」と題して講演。四代続く薬局の店主として、スタッフ個々人の夢や薬局としての夢をマインドマップ化し、その実現に努めたことを語った。この過程でフラワーアレンジメントを趣味とするスタッフによる店内での定期的なフラワーアレンジメント教室開催や、手話による患者対応が可能になったほか、スタッフの労働環境改善に努められるようになったという。

また、この取り組みを利用する患者にも広げ、認知症で暴言癖が出現していた夫を介護中の患者に、フラワーアレンジメント教室へ参加してもらった事例を紹介。この患者がフラワーアレンジメントの作品を持ち帰るようになった結果、夫の症状にも良好な結果を生んだだけでなく、患者自身の精神安定薬の減量も可能になったと語った。

特別審査員賞を受賞した健やか薬局高野尾店の浅香宏子氏は、自身の薬局に常駐する管理栄養士が、患者の検査値などを参考に行っている栄養指導を紹介。指導に沿った食事の支度が困難なケースも少なくないことに着眼し、薬局側で毎週総菜献立を用意し、患者が希望するものを有料で配食するサービス(配達費用のみ無料)を実施していることを説明した。

さらに、配食の訪問を通じて患者の食事に関する悩みだけでなく、服薬に関する悩みや家庭状況なども把握でき、そうした情報をいち早く薬剤師や地域の介護スタッフに伝達できるなどの利点もあると強調。最近では、高齢化の進展で自動車の運転が困難になり、医療機関の受診や薬局の訪問に支障をきたす患者も少なくないことから、現在ボランティアを通じた送迎の仕組みも検討していることも明らかにした。

オーディエンス賞に選ばれた有限会社キムラ薬局本店の中島美紀氏は、医療職の多職種連携を進めるケアカフェ開催や、自身の薬局の事務スタッフも含めて日本認知症ケア学会認定の認知症ケア専門士、日本癌治療学会認定のがん医療ネットワークナビゲーターなどの資格取得に務めていることを説明。この結果、周辺地域の他職種や資格を所得したスタッフ、厚労省の補助事業を利用した管理栄養士の派遣などを含め、薬局をハブ化して患者の健康相談にあたっている実例を紹介した。

なお、同アワードは来年5月に第2回の開催を予定している。

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