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高リン血症治療剤「キックリン顆粒」、日本での発売を開始-アステラス

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2016年12月09日 PM12:00

慢性腎臓病患者における高リン血症の改善の効能・効果で販売

アステラス製薬株式会社は12月7日、高リン血症治療剤「(R)カプセル250mg」(一般名:ビキサロマー)の追加剤形として、「(R)顆粒86.2%」(一般名:ビキサロマー)の発売を開始したと発表した。同剤は9月21日に、慢性腎臓病患者における高リン血症の改善の効能・効果で承認を取得していた。


画像はリリースより

ビキサロマーは、米国Ilypsa, Inc.(現Amgen Inc.子会社)が創製し、2006年4月に日本における独占的開発・販売に関するライセンス契約を締結。アステラス製薬が日本での開発を手掛けていた。2012年6月に透析中の慢性腎不全患者における高リン血症の改善の効能・効果でキックリンカプセルを発売し、今年2月には、保存期慢性腎臓病患者における高リン血症の改善の効能・効果追加の承認を取得している。

アステラス社と三和化学研究所が共同で販促

腎機能が低下した慢性腎臓病患者では、腎臓からリンが十分に排泄されなくなるため、体内にリンが蓄積して高リン血症を発症する。高リン血症が持続すると、骨の痛みや骨折しやすい等の症状を特徴とする腎性骨症や、心血管系組織の石灰化により虚血性心疾患のリスクが高くなることが知られており、血清リン濃度を適正値に維持することは極めて重要とされている。ビキサロマーはアミン機能性ポリマーであり、消化管内でリン酸と結合して体内へのリン酸吸収を阻害することにより、血清リン濃度を低下させることが期待できる。

キックリンカプセルはアステラス製薬が販売し、アステラス製薬と株式会社三和化学研究所で共同販促を行っているが、キックリン顆粒についても両社で共同販促を行う予定。アステラス製薬は、服薬時の利便性向上が期待できる顆粒剤を投入することで、高リン血症治療に一層貢献できることを期待してる、と述べている。

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