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キザルチニブ、急性骨髄性白血病一次治療の適応取得で第3相臨床試験を開始-第一三共

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2016年10月14日 PM01:30

米州、欧州、アジアなどの18~75歳の500人以上を登録予定

第一三共株式会社は10月12日、抗がん剤「」(FLT3-ITD阻害剤)について、FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病の一次治療の適応取得を目的としたグローバル第3相臨床試験(QuANTUM-First試験)を開始したことを発表した。この試験では、米州、欧州、アジアなどにおける18歳から75歳までの500人以上の患者を登録する予定としている。

白血病の約33%を占める急性白血病の中で最も一般的な病気である急性骨髄性白血病患者の約30%は、FLT3-ITDと呼ばれる遺伝子の変異があり、化学療法剤で治療されている。しかし、FLT3-ITD変異を有する患者は、変異のない患者と比べて、再発率が高く生存期間が短い。急性骨髄性白血病の5年生存率は約26%だが、これはすべての白血病において最も低い生存率とされている。

FLT3-ITD変異有する急性骨髄性白血病のファーストインクラスの上市目指す

QuANTUM-First試験は、多施設共同、無作為化、プラセボ対照二重盲検比較試験で、FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病患者に対し、標準治療との併用療法および維持療法における、キザルチニブの有効性と安全性を評価するもの。主要評価項目は無事象生存期間(EFS)、重要な副次評価項目は全生存期間(OS)、(CR)率、複合完全寛解(CRc)率など。

現在、FLT3-ITD変異を有する再発性または治療抵抗性の急性骨髄性白血病の二次治療の適応取得を目的としたグローバル第3相臨床試験(QuANTUM-R試験)が実施されている。今回、QuANTUM-First試験を開始することで、一次治療においても、FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病におけるファーストインクラスの上市を目指すとしている。

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