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結腸がん再発リスク、「オンコタイプDX」で患者ごとに可能に-国がんら

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2016年06月28日 PM01:00

597人の結腸がん患者を対象に重み付きコックス回帰分析

国立がん研究センターは6月24日、、米国のジェノミック・ヘルス社らと、結腸がんを切除した後の再発リスクを予測する遺伝子検査「(TM)大腸がん検査」の有用性を証明したと発表した。研究成果は、「Journal of Clinical Oncology」オンライン版に6月15日付けで掲載された。


画像はリリースより

オンコタイプDX検査は、ジェノミック・ヘルス社が開発。再発にかかわる遺伝子の発現状況を解析して、個々人のがんが再発または進行する可能性を予測する検査で、、前立腺がんで製品化されている。結腸がん用のオンコタイプDX大腸がん検査は、12個の遺伝子の発現量と独自のアルゴリズムに基づいて、患者ごとの再発リスクを予測する遺伝子検査で、海外の研究で有用性が報告されてきた。

今回の研究では、2000年から2005年に国内の12病院において手術のみを受けたステージIIとIIIの結腸がん患者1,568人から、コホートサンプリングデザインに基づき、630人(再発210人、無再発420人)を抽出して、最終的に評価が可能な597人を対象に重み付きコックス回帰分析を行った。

遺伝子検査用いたがん治療の個別化加速の可能性

結腸がん用のオンコタイプDX大腸がん検査では、各患者の再発リスクを0~100点の再発スコア(TM)結果で評価するが、今回の研究結果から、再発スコア結果が25点上昇すると、結腸がんの再発リスクは約2倍になることが示され、再発スコア結果と再発の間には強い相関があることがわかった。

また、0~29点を再発の可能性が低い「低リスク群」、30~40点を再発の可能性が中程度な「中間リスク群」、41点以上を再発の可能性が高い「高リスク群」に分類すると、手術から5年後の再発率は、ステージIIICでは低リスク群38%、中間リスク群51%、高リスク群62%と高かった。ステージIIIA/Bは低リスク群20%、中間リスク群29%、高リスク群38%で、手術後に化学療法が省略されることのあるステージIIでも低リスク群9%、中間リスク群14%、高リスク群19%と推定された。

これらの結果から、ステージIIでの高リスク群では5年再発率が低くないことから化学療法を行うべきである、また、ステージIIIA/Bの低リスク群では、有効な反面、末梢神経障害をおこす薬剤を用いた化学療法は必要のない可能性がある、といったことが明らかになったとしている。

今回、乳がんに続いて結腸がんにおいてもオンコタイプDX検査の有用性が確認されたことにより、日本における遺伝子検査を用いたがん治療の個別化がさらに加速する可能性があると、国がんは述べている。

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