医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 【栃木医療センター】全処方薬剤の56%を中止-ポリファーマシー外来、1年で4剤減

【栃木医療センター】全処方薬剤の56%を中止-ポリファーマシー外来、1年で4剤減

読了時間:約 2分25秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2016年06月24日 AM11:30


■不適切処方と高い相関

多種類の薬を服用している高齢者の有害事象を減らすため、国立病院機構栃木医療センターが昨年1月に開設した「ポリファーマシー外来」の取り組みを進めた結果、1年間で薬剤数を平均4.0剤中止したことが分かった。対象となった外来患者47人に処方されていた薬剤は全422剤で、そのうち237剤が削減され、全体の中止率は56.2%に上った。特にポリファーマシー外来の受診患者は、ビアーズ基準、STOPP基準による潜在的な不適切処方(Potentially Inappropriate Medications:PIMs)の割合が高率で、PIMsとポリファーマシーの相関が大きいことが確認された。

高齢者に対する不適切なポリファーマシーが社会問題化しているが、未だその効果的な介入方法は確立されていない。近年では、多職種チームによる包括的な介入が注目されているが、その介入効果についても、やはり十分に検討されていないのが現状となっている。こうした中、同センターでは昨年1月から外来受診で薬への介入を行う「ポリファーマシー外来」を開設。院内の入院患者に対して、医師、薬剤師、看護師による多職種チームを結成し、ポリファーマシーへの包括的な介入を開始した。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【国衛研/厚労省】新たに複数化合物検出-小林の紅麹健康被害で
  • 【厚労省】選定療養の対象1095品目-田辺三菱が49品目と最多
  • 【厚科審制度部会】薬機法改正へ検討スタート-承認制度見直しなど議論
  • 【消費者庁】健康被害報告基準明確化を-機能性食品検討で初会合
  • 【厚労省】心筋炎既往歴「慎重に」-コロナワクチンで周知